悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

大逆転裁判 (その1)

積んでいたゲームを消化するべく、日々少しずつプレイしていこうかと思います。

そのため、今回は不定期連載という形式を取らせていただきます。

 

 

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

 

大逆転裁判」はcapcomより2015年7月に発売されたニンテンドー3DS用ソフト。

2001年にゲームボーイアドバンスで発売されたアドベンチャーゲーム逆転裁判」から続く人気シリーズの最新作である。

 

この「逆転裁判」シリーズは、弁護士の主人公が無実の罪を着せられた被告人をハチャメチャな大どんでん返しの末に救い出すというストーリーで人気を博している。

(ちなみに私は第一作から番外編まですべて追いかけ続けている)

 

 

 

大逆転裁判は「成歩堂龍ノ介(ナルホドウリュウノスケ)」を主役とする、明治期の日本およびイギリス(大英帝国)での物語である。

ちなみに彼は逆転裁判1~3の主人公「成歩堂龍一(ナルホドウリュウイチ)」の先祖にあたるのだが、第1章をクリアした段階ではそのことに関連する描写はほとんどない。

(なお第1章の敵役である検察官は、シリーズを通してお馴染みの「亜内(アウチ)検事」の親族と思われるのだが、「末代まで成歩堂に勝てない」といったセリフを主人公の親友に吐きつけられるシーンがある)

 

 

1章の概要は以下のとおり。

成歩堂龍ノ介は親友・亜双義一真(アソウギカズマ)とレストランで食事をしていた。亜双義は先に帰ったが、レストランに亜双義が師事している大学教授がいることに気づいた成歩堂は、教授と挨拶を交わす。しばらくしてから成歩堂も店を出ようとしたところ、床にピストルが落ちているのを発見し、思わず手にとってしまう。その瞬間、店内に銃声が響き渡り、銃を手にしていた成歩堂は店員に捕縛される。さきほど挨拶を交わしたばかりの、大学教授を殺害した容疑者として……という筋。

 

 

逆転裁判シリーズとしては恒例の、チュートリアルを兼ねた事件である。

最初に画面の操作方法を確認しつつ、事件の証人たちが話す内容と、証拠の語る事実との食い違いを指摘していくのはいつも通りである。ただ、証言の内容に矛盾がない場合に用いる「ゆさぶる」の説明がいつもより雑というか、後回し気味だったのが少し気になった。シリーズのファンであれば言われずともわかっていることだが、初見組は戸惑ったのではないだろうか。

 

また、今作では一度に複数の証人が同時に証言台に立つ仕様になっている。ある証人が話しているときの別の証人たちの反応を「見わたす」という操作が追加された。1章では一度しか使用しなかったコマンドなので、まだ感想を言える段階ではないのだが、ひとまずは興味深いシステムである。

 

 

ストーリーのどんでん返し具合は、逆転裁判シリーズならではのものと感じた。

本作では2章以降に主人公たちがイギリスに行くことがあらかじめわかっているので、1章でどんな酷い言いがかりをつけられていても結局は大丈夫だろうと思えてしまうのは、仕様なので仕方がないが。

 

なお、成歩堂がイギリスでシャーロック・ホームズとアイリス・ワトソンという少女に出会うということも前情報でわかっている。ホームズはいいとしても、なぜワトソンが少女になっているのか。男ばかりだとストーリー的にむさ苦しいから、萌えを狙って原作の設定をいじったのか、などと邪推したこともあったが、それは素直に謝りたいと思う。

 

なぜなら、ホームズの助手として名高いジョン・H・ワトソンもしっかり登場しているのである。

ただし、1章の事件の被害者として、だが。

 

アイリスとワトソンの関係がどのようなものなのかは、2章以降のお楽しみである。

 

 

今回の事件の真犯人は、最後の最後まで成歩堂たちに素顔を見せることがなかった。

真犯人を庇うために、日本政府と大英帝国とでどのような密約が交わされているのか。

「日英和親航海条約」で失効しているはずの領事裁判権を持ち出してまで守りたい秘密とはなんなのか。

 

今後の展開に期待である。