悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

怪盗山猫 第4話

特に語ることもないため、記録をとりたいと思います。

 

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

第4話は、今は亡き仲間である細田の母親が不動産会社に騙されて、山を売ってしまったと知った山猫一派。細田が殺された原因を探ること以外に乗り気ではない山猫を尻目に、真央は単身で山の権利書を奪いに行く……などの展開だった。

 

前回の話の最後にちらっとだけ登場した強面系の刑事・犬井(池内博之)がキャストに追加された。霧島(菜々緒)は犬井とコンビを組まされて山猫を追うことになったが、文字通り「かませ犬」になりそうな予感がしてならない。この手の話でパワー重視の登場人物が大活躍する展開をあまり見たことがないからだ。

 

山猫の感情の振れ幅が酷すぎるのは、今回も同じだった。普段はチャラ男の極みともいえる軟派な男にもかかわらず、こと心の本質に触れるような話題になるとヤクザも真っ青な勢いで相手に食ってかかる。どちらも山猫の顔の一部なのだろうが、こうも感情の起伏が大きすぎると頭の血管が切れて死にそうなどと心配になってしまう。

 

 

親が子どもを無償で愛するなどということは、子どもが親に対して抱く幻想である。親だってパーソナルな存在なのだから。

……とは山猫の談だが、まことに耳が痛い言葉でもある。我々人間は、どうしても母性や父性といったものの存在を信じてしまっている。それらは元々人間に備わっているもので、子どもが生まれたと同時かそこいら位のタイミングで自動的に、勝手に湧き上がってくるものだと思い込んでいる。

だが、実際にはそうではない。人がすべての人を愛せないのと同じ理屈で、親だからと言って必ずしも子どもを愛せるとは限らない。愛せる相手は、相手が自分の愛を与えるにふさわしいと自分が思ったものに対してだけである。親が子どもに与える愛情は、決して無償ではないのだ。

もしも自分が他人を愛しているフリをしている、もしくは愛することができないと自覚しているならば、他人との接触を極力避けるべきなのかもしれない。ましてや、誰かの親になるなんて論外である。誰も愛せないなら、誰かを傷つけないためにたった一人でいるべきなのだ。

 

 

 

さて、今回の話で山猫が細田を殺していなかったことが確定した。細田は母親のために山を取り返そうとする過程で、アジアンマフィアらにとって不都合な真実を知ってしまったらしい。それがどんな内容なのかはまだ視聴者には明かされていないが、そこに山猫の因縁の相手である「ユウキテンメイ」が絡んでいることは間違いないだろう。

 

山猫は、関本刑事と元ニュースキャスター藤堂との繋がりを知らない模様。また、すでに関本刑事が「ユウキテンメイ」と接触していることも教わっていない。関本刑事と藤堂の話によれば、「ユウキテンメイ」は戦直後から日本を裏で牛耳ってきた超大物ということになる。そうなると現在90歳近くになるはずだが、いったいどのような人物なのか。SFかスチームパンクでも思わせそうな鉄仮面を被っているため、その素顔はまだ明かされていない。しかし、関本刑事の前に刀を持って現れた人物が「ユウキテンメイ」本人であれば、とても90歳近くの人間の挙動とは思えないほど身軽だった。果たして、この人物は山猫が探し求めている人物その人なのだろうか。

 

また、今回の話で雑誌記者の勝村に疑惑の芽が出てきた。前回の話に出てきたアジアンマフィアの女スパイから、「カメレオン」なる殺し屋の存在を聞かされた山猫。もしも勝村が敵側の人間だったら人間不信になりそうで怖い。

 

ともかく、今後の展開に注目である。