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悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

ヒガンバナ 第7話

録画したものを鑑賞いたしました。

 

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

 

第7話は前回の終盤の続きから。フリージャーナリスト菊池が車を運転中に事故を起こし、対向車に乗っていた男が死亡した。菊池は病院に運ばれるも、一命を取り留める。男の死は菊池の引き起こした事故によるものと思われたが、検死の結果、被害者は運転中には既に死亡していたと判明し……などの展開だった。

 

今回の話により、来宮刑事の死の真相、菊池との軋轢の正体がすべて明らかとなった。

冒頭の事件は、来宮刑事がその事実に気づくきっかけになる。

 

 

さて、今回の事件の被害者は女子中学校の男性教員。事故車から発見されたときには既になくなっており、事故が起こるよりも前に何者かに鈍器のようなもので殴られたか打ち据えられたことによって亡くなっていた。

 

私の心が穢れているせいか、「女子校の男性教員=淫行」というイメージが定着してしまっている今日この頃。被害者の職業が明らかになった瞬間に「犯人は女生徒」と当て推量をしたところ、またまた当たってしまって笑った。

 

ただし、被害男性と件の女子中学生との間には性的関係はなかった模様。もっとも、それが女子中学生の自己申告によるものだから信用できるかは微妙な線だが。また、仮に性的接触がなかったとしても、教員と生徒による恋愛関係はご法度である。生徒を評価するべき人間が一部の人間に極度に肩入れしたとすれば、教育制度の信頼性が大きく揺るぎかねない……などとわかったようなことを言ってみるが、それは建前論である。

 

大人が子ども相手に恋愛関係を結んではいけない理由は何か。突き詰めて考えていくと、結局は倫理的な嫌悪感が根底にある気がしてならない。判断能力が未熟な子どもにつけ込んで、大人が子どもをいい様に弄ぶなんてことはあってはならないが、果たしてすべての子どもが判断能力が未熟といえるのかどうか。個別に判断しないまま、一様に「不潔だ」「不健全だ」といって処断してしまう風潮には疑問を差し挟まざるをえない。

 

とは言いつつ、これはあくまで筆者の個人的な倫理観によるものである。決して教員と生徒との恋愛関係を推奨するものではない。ぶっちゃけ、そんなことをしでかすような教師は死ねばいいとさえ思う。ただし、ただしである。万が一その関係に同情に値すべき特別な理由があり、その交際が真摯なものであるならば、他人がとやかく言うべき問題ではないようにも感じるのである。

(もっとも、そうだとしても大人が未成年者相手に性行為をすることは避けるべきだし、それは大人の責任として自重するべきである。また、件の教師に関して言えば同年代の婚約者がいたにもかかわらず浮気のかたちで女生徒と付き合っていたわけで、もはや何も庇い立てする材料がない。死んだことは、ある意味で天罰が下ったといえるのではないだろうか)

 

 

さて、そんな淫行教師の話なんてどうでもいい。

今回のメインは、来宮刑事の過去の真相である。

 

宮刑事は入院した菊池に知っていることをすべて話すように要求するが、菊池は依然として真相を話そうとはしない。20年前に何があったのか、どうして刺されたのか、何も語らない。

 

それと平行して、先の教師の事件の真相が判明する。事故とはいえ教師を死なせてしまった女生徒を父親が庇っていたのである。

 

その父親の姿を見て、来宮刑事はすべてを悟る。20年前にも、同じことが起きたのだと。

 

菊池の父親は工場経営に行き詰まり、菊池を来宮家の養子に入れることを考えた。しかし、そのことは菊池に何ら相談しておらず、菊池としては寝耳に水であった。母親に出て行かれ、父親に暴力を振るわれ続けた菊池は、そんな身勝手な父を深く憎んでいた。

 

だから20年前、菊池は父親を毒殺しようとした。そして来宮刑事の父親が、誤って毒入りのお茶を飲んでしまったのである。

 

苦しみだした来宮刑事の父親の様子を見てすべてを悟った菊池の父親は、刑事が息絶える前に彼を包丁で滅多刺しにした。そうすることで、菊池の犯行を隠そうとしたのである。

 

 

菊池の心情は同情するに余りある。しかし、その巻き添えを食らってしまった来宮刑事の父親はたまったものではない。

 

 

今回の話で、来宮刑事と菊池の過去の因縁は解消されたかたちとなる。そうなるともう菊池の出番はないのだろうか。

 

それに、本作があと何話残っているのかも気になるところではある。