悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

ヒガンバナ 第8話

録画したものを鑑賞いたしました。

 

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

 

第8話は、男の他殺体がアパートの一室から発見された。現場には東野刑事(市川知宏)が伊東刑事(高梨臨)にプレゼントしたはずのお守りが落ちており、伊東刑事に殺人容疑がかかってしまう。というのも、殺害された男というのが、かつて伊東刑事を襲おうとした強姦犯の一人ということが判明し……などの展開だった。

 

 

ミステリーは好きでも、性犯罪を扱った話はどうしても心が沈む。爆弾魔だろうと猟奇殺人犯だろうと、人死にが出るミステリーは嬉々として見ているクセに何てアンバランスな感性だろうと自分でも思うが、こればかりはどうしようもない。誰かの意志を踏みにじるような行いは、どうしたって胸糞悪くなるに決まっている。

 

さて、事件の被害者は休日にサッカークラブのコーチなんかをしているような好人物に思われていたが、残念ながら裏の顔は凶悪犯罪者であった。自分の心が穢れているせいか、「体育会系=ひとでなし」という価値観が根を張って離れない今日この頃。ドラマ冒頭における伊東刑事の回想シーンに引き続いて被害者の個人属性が明かされた瞬間、「あっ、こいつレイプ魔だわ」と確信した。全国におわします極々一部の限られた善良なるスポーツファンの皆様方には申し開きのしようもないが、闘争心を剥き出しにする場に身をおいている人というのはどうしても心が荒むもの。ルールを無視して人を踏みつけにする人の大半が体育会系の経歴を持つといっても過言ではないと個人的には思っている。

 

まあ、そんな個人的な価値観の話はどうでもいい。ドラマについての話に戻ろう。

 

かつて伊東刑事が暴行被害を訴えた際に作成された似顔絵が被害者とそっくりだったことから、被害者が連続強姦犯であることはすぐに判明した。当初、事件への関与を疑われていた伊東刑事だったが、被害者の正体が知れたことにより、事件の被害にあった女性たち全員に容疑が向けられることになる。

 

伊東刑事については未遂だったものの、顔面を殴られるなどした恐怖から半年もの間、休職を余儀なくされたという。その経験から伊東刑事は、捜査一課の粗忽者たちが無遠慮に事件被害者のもとを訪ねて事件について取り調べることに抗議する。結果、女性のために設立された捜査七課(ヒガンバナ)の面々が調査を担当することになった。

 

事件は、今まで口を閉ざしていた被害女性からの証言によってスピード解決する。事件の被害者は、強姦の共犯者によって殺害されたのである。しかもこの共犯者、社会的地位の高い人物だった。卑劣なる犯罪行為に手を染めるものに貴賎はない、ということなのだろう。個人的には「卑劣な人間=貴い人間」と位置づけているため、金持ちを片っ端から身辺調査すれば日本の凶悪犯罪はすべからく解決するのではないかとまで思っているのだが、これもどうでもいいことである。

 

前回の話によってフリージャーナリスト菊池の罪が明るみになったが、事件当時12歳だった菊池には刑罰が適応されないため、無罪放免となった模様。刺された傷も回復したため、今回も元気に来宮刑事をストーキングしていた。だからお前はどうやって来宮刑事の動向を知って先回りしているんだ、とはドラマの演出上、聞いてはいけないことなのかもしれない。

 

とりあえず前回の話でこのドラマの山場は越えたはずなのだが、今後も最終回まで1話完結の話が続くのだろうか。それはそれで構わないが、一番盛り上がるエピソードを話の中盤に持ってきたことには何の思惑があるのだろう。アレ以上の衝撃的な展開が今後待ち受けているというのか。

 

とにもかくにも、今後の展開に期待である。