ハードディスクに保存してあるアニメを絶賛崩し中です。
***注意はじめ***
以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。
また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。
当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。
***注意おわり***
第6話は「地獄風景」。
今回の話は、もはや原作のストーリーのどこをなぞったのかわからない、小休止としてのゆるーい物語が展開された。
アケチの探偵事務所に思わぬ来客が現れた。まずは迷い猫。次いで爆弾を設置された怪人・影男。最後に籠に入れられた赤ん坊。コバヤシ少年は嬉々として来客を受け入れるが、影男にくくりつけられた爆弾は60分後には爆発してしまう。その場から逃げ出そうにも、階下の金貸しが立てこもり事件の真っ最中であり、どこにも逃げ場がない……などの展開だった。
ここに来てまさかの影男の再登場である。あいかわらずロリコン趣味全開の奇怪な人物であったが、アケチが毛嫌いするほどの犯罪者には思えないのは自分だけか。
それにしても、コバヤシ少年の図々しさというか図太さは常人の域を超えている。他人の事務所で猫を飼いたいといい、そうするのが当然という態度は、普通の感性ならありえない。
また、アケチに思わぬ弱点があることも新しい発見であった。まさかの猫嫌いとは。
動ける推理オタクで、薬剤ばかり常用するジャンキーで、猫が嫌い(←NEW!!)
どんどんいろいろな設定を足してくるアケチだが、まだ彼がどのような人物なのかがあまり見えてこない。そもそもこれまでの話が事件のインパクトばかりを強調するもので、メインキャラクターたちの人物描写があまりされていないことが原因なのではないかとも思えるのだが。
さて、影男に爆弾を括り付けたのは新宿プリズンで収監中の犯罪者・黒蜥蜴だったわけだが、だから彼女はどうやって牢屋にいながら犯行の指示が出せるのか。アケチとの通話中にも元気よく失禁している音が漏れ聞こえてきて、再度ドン引きさせてもらった。今後の話でどのように絡んでくるのかまるで想像がつかない。
また、エンディングロールのあとに1分ほど、殺人容疑で逮捕されたカガミと中村刑事の会話シーンがあった。カガミの逮捕後、怪人二十面相を模倣しての復讐殺人が続々発生しているらしい。
法律は所詮、紙に記されたルールだから、この世で起こっている様々な事象すべてに対応しきれるわけではない。法が対応しきれない部分を補うために人間の法律家や行政担当者がいるはずなのに、権力を持っている人間が保身に走ってばかりいるせいで法律の存在意義が欠けているのが現代社会である。と言わんばかりの現象である。
乱歩奇譚の世界はますます物騒になっていく。今後が心配な前フリであった。
はてさて、次の話はいつ見ることになるのやら。