悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

C3 -シーキューブ- 第3話

現在、保存しっぱなしだったアニメの崩し作業期間です。

 

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

 

第三章「彼らの温度の二律背反」

 

「蒐集戦線騎士領」からの刺客ピーヴィー・バロヲイの襲撃によって暴走してしまったフィア。数々の拷問具を操りピーヴィーを退けるも、かつて道具だったころに数多の人間たちを殺してきたという罪の意識から、彼女は春亮にまで刃を向け……などの展開だった。

 

 

とりあえず、フィアの能力が拷問具を召喚して自在に操るということなのだとわかった。今回登場したものは「アイアンメイデン」「車輪刑」「ギロチン」「人体穿孔機」などの名称がついたものだった。どれもこれも人を殺すための拷問具というだけあって禍々しい形状をしており、こんなものと生身で闘っているピーヴィーの執念も相当に恐ろしいと感じた。

 

また、今回の話でフィアは頻繁に自分の「罪」についての話をする。自分が傍観者だから感じることなのかもしれないが、そもそもフィアにいったいどのような「罪」があるというのだろうか。ことの始まりはどっかのキチガイが人間を虐殺したくてフィアの正体でもある「箱形の恐禍(フィア・イン・キューブ)」をつくったのが始まりであって、フィアは単純に道具として使われていた存在である。自我を持ったのだって、そうやって使われ続けて被害者たちの怨念を浴びていったからである。ここに至るまで、フィアの意思で人を殺したことなどないし、そもそも拒絶できるような状態でもない。法律的に偉ぶった言い方をするなら、フィアには責任能力がないとしか思えないのである。

 

ただ、そこは本人の感じ方によるということなのか。とにかくフィアは過程はどうあれ、自分が数多の人間たちを殺してしまったという罪悪感に苛まれているらしい。それらから解放されたくて春亮の父の誘いに乗り、日本に来てしまったことにすら後ろめたさを感じているのかもしれない。そんなに自分を卑下しなくてもいいと思うのは気のせいか。

 

また、暴走したフィアは町中で春亮のクラスメイトである錐霞に遭遇し、何を思ったか襲い掛かる。フィアの一連の行動についてほとんど動揺しないあたり、彼女は明らかにフィアの事情を知る人間である。今後どのように春亮と関わってくるのかはいまのところわからない。ただ、フィアから受けたかすり傷が次のシーンでは何ともなくなっていたのは気になるが。

 

 

すったもんだあった末、結局フィアは春亮の家に戻ることになった。幼いころから呪いを受けた道具(このはを含めて?)と接点があったせいか、異様に春亮の器が大きいのがいかにも主人公っぽくて好感を持てる。動じなさすぎとも言えるが。

 

はてさて、次はいつ見ることになるのやら。