***注意はじめ***
以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。
また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。
当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。
***注意おわり***
第9話「逆転、そしてサヨナラ 2st Trial」
御剣が被告人となったひょうたん湖殺人事件の初公判が開始した。成歩堂が迎え撃つのは御剣の師匠にして40年無敗を誇る伝説の検事・狩魔。裁判では御剣に不利となる証拠が次から次へと出てしまう。そして、先日ひょうたん湖で知り合った自称ジャーナリストの女性が事件の目撃者として証言台に立ったのだが……などの展開。
裁判パート1日目のアニメ化である。
先にネタバレしてしまうと、原作「1」の第4章は、「序審裁判」における最長の公判日数である3日間の裁判が行われる。つまり、事件はまだ2日間続くわけである。
アニメの8・9話で1日目の探偵パート、裁判パートとこなしたということは、このあとも各週ごとに探偵・裁判・探偵・裁判の順で話がアニメ化されると予想できる。
そうなると、逆転裁判「1」と「2」の間のエピソードにあたる「蘇える逆転」のアニメ化は望み薄そうである。ちょっぴり残念な気がしないでもないが、あの話は逆転裁判「3」が発売された数年あと、逆転裁判「1」がニンテンドーDSに移植されるに当たって追加収録された物語であるため、それがなくても「1」「2」「3」の話は充分すぎるほど楽しめるのだが。
成宮寛貴氏が主演した実写映画では、「逆転、そしてサヨナラ」のエピソードはおよそ30分強のみで描かれていたこともあり、だいぶ話を端折っていた。たとえば、自称ジャーナリストである大沢木ナツミが提出した拡大写真の右手・左手の矛盾を突くという下りは、実写映画にはなかった。その点アニメでは細かな点まで映像化されるという期待ができそうである。
ただどうしてなのだろう。第2章、第3章と違って6話かけて話を描いているはずなのに駆け足感があるのは。
まあそれはいいとして、今回の回で狩魔豪検事が大手を振って登場したことは喜ばしい。声優はダンボール箱に入った軍人役で有名なあの大塚明夫氏である。裁判長から司会進行役すら奪い取る重圧感を見事に表現してくれた。若干アニメ化するにあたって狩魔の見た目が痩せているように見えなくもないが、それも誤差の範囲だろう。
さて、次週はいよいよこの事件のキーパーソンである「ボート屋の親父」が登場する。刮目せよ!