悪意ある善人による回顧録

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グッドパートナー 無敵の弁護士 第8話

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

第8話は、熱海の幼馴染の家族が経営する旅館が、温泉設備の管理会社に対して訴訟を起こした。しかし、第一回公判で弁護を担当した夏目から「負けた」という電話がかかってきて事態は急変。管理会社側はあくまで自分たちに責任はないと言い張っていて……などの展開。

 

問題の管理会社は、地元発の国会議員を後ろ盾としていたおかげで本来取るべき責任を取らないままだった。

 

夏目の発案により、咲坂たちは民法717条(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)を根拠とした管理会社の「無過失責任」を追及しようとした。

 

……というのが前回までの話だった。

 

旅館に設置された温泉の汲み上げ設備がその管理会社の所有物である以上、その汲み上げ設備が原因で起こった爆発事故の責任は、たとえ管理会社に落ち度がなかったとしても責任を取らなければならない。それこそが「無過失責任」というもののはず。

 

相手側もその点こそ反論できなかったものの、とんでもない主張で返してきた。

 

曰く、温泉旅館の地価は並みより低いため、旅館の修繕費用を賠償請求するとしても地価の分に見合った低額にするべき、というのである。その結果、本当なら1億以上は必要なところを、4500万円まで減額するよう訴えてきたのだ。

 

このままだと熱海の幼馴染の旅館はいよいよ経営が立ち行かなくなってしまう。そのための起死回生の妙案はないものか。

 

そこで役に立ったのが、まさかの猫田弁護士である。

 

これまで、業務の合間に婚活サイトばかり見ていた役たたz……もとい、3番手のパートナー弁護士が大活躍であった。

 

猫田弁護士は咲坂たちに、「温泉旅館に客が戻らないのは爆発事故が原因ではなく、天候不良や本人たちの営業努力が足りないから」という管理会社側の主張を打ち砕くべく、統計学的に反論するよう助言したのである。

 

こういってしまうと手前味噌な感はあるが、岬&マッキンリーの弁護士たちが天候不良を言い訳にしてきた段階でこのオチは予想がついていた。過去に似たような事件を見た覚えがあったのである。

 

それにしても、ますます咲坂の影が薄くなるような展開である。まわりの登場人物たちからさんざっぱら「顔だけ」と言われてしまっているのに、本当に大丈夫なのだろうか。

 

しかも残念なことにこのドラマ、次回で最終回である。最近のドラマは9話完結のものが多すぎて非常に寂しいものがある。

 

次回は他の弁護士事務所に引き抜きを打診されている夏目と咲坂による元夫婦の対決になるらしい。

 

彼らの娘の立場からすれば、母親が別の男との再婚を考えていることも、元夫婦がよりを戻すつもりもないのに腐れ縁を続けることも辛いものになるはず。

このあたりの事情をどう片付けるつもりなのか、最終話を心待ちにしておこう。