悪意ある善人による回顧録

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逆転裁判 ~その「真実」、異議あり!~ 第13話

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

第13話「逆転の約束」

 

事務所で一人、在りし日に思いを巡らせる成歩堂。彼は小学4年生当時のことを思い出していた。給食費盗難事件をきっかけとして成歩堂は同級生の御剣、矢張らと親しくなった。しかしその年の暮れ、彼らの運命を決定付けた「DL6号事件」が起きてしまい、御剣は引っ越すことになってしまったのだが……などの展開。

 

今回はアニメオリジナルのストーリーである。

 

原作では「逆転裁判1」のあと、「逆転裁判 蘇る逆転」というエピソードを経て「逆転裁判2」へと繋がっていくのだが、「蘇る逆転」のアニメ化は見送られたらしい。

 

その代わりとして、いままであまり語られることのなかった成歩堂たちの幼少期の様子が微笑ましく描かれていた。

 

原作でもアニメでも御剣の給食費を盗んだ犯人が矢張という点は同じなのだが、盗むまでの過程がアニメでは違う描かれ方がされていた。原作では魔が差して誰もいない教室から抜き取ったのに対して、アニメでは御剣が路上に落とした金だと知らずに警察に届け出て、持ち主が現れなかったために自分のものになるという展開だった。(民法第240条による)

 

原作通りだと矢張の悪目立ちがひどいため、イメージの軟化を図ったものと思われる。

 

アニメオリジナルといえば「シグナルザムライ」なる特撮ヒーローもそうである。

 

逆転裁判6」では、成歩堂王泥喜、心音の3名の服装が青・赤・黄色のせいで誰かしらから信号機呼ばわりされていたが、アニメでも信号機ネタを引っ張って来ていた。

 

まったくタイプの異なる3人だからこそ仲良くなれたという、良いエピソードに仕上がっていた。成歩堂のお人よしぷりっは子どもの頃から変わっていないらしい。

 

 

また嬉しいことに、話の途中では逆転裁判2のライバル検事役である「狩魔冥」の幼少期の姿を拝見できた。

 

御剣の引越しの際、狩魔検事がリムジンのような車で迎えに来ていたことから、たぶん登場するだろうなとは思ったが。製作スタッフもなかなかわかっていてナイスである。

 

冥の幼き日の姿については、外伝作品である「逆転検事」で拝むことができたが、今回はそのときよりもさらに幼い。今回は御剣たちが小学4年生(10歳)のときの話だから、すると御剣たちより7歳年下のはずの冥は3歳だったことになるのだが……親戚の子が3歳だったころ、あそこまでハキハキと喋ることができていただろうか。それもこれも狩魔の英才教育の賜物なのだろうか。

 

 

 

さて、次週からは「逆転裁判2」のエピソードをアニメ化していくつもりらしい。

しかもご丁寧に時系列順に従って、第1章ではなく第2章の話からアニメ化する模様。

 

「蘇る逆転」がアニメ化されなかったことは残念だが、いずれまた機会があることを祈りたい。ただ、あのエピソードがないと今回の話の終盤で御剣が置手紙を残して失踪することの意味が掴みにくくなってしまうのではないかという危惧はある。

 

まあ、結局第4章にあたるエピソードで彼は帰ってくるわけだし、そこまで気にしなくてもいいかもしれないけれど。