***注意はじめ***
以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。
また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。
当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。
***注意おわり***
第5話「Dream of distant days」
(意訳で「在りし日の夢」?)
忌村・安藤の二人はそれぞれ昔を思い返していた。小学生のころ、あんなに仲が良かったはずなのに、どうしてこんなにも憎みあうようになってしまったのか。彼女たちの争いが佳境に差し掛かるころ、瀕死の天願会長と宗像は語らっていた。絶望の殲滅に命を燃やす宗像に、天願は何を言おうというのか……などの展開。
前回に引き続き、バトルロワイヤルである。
うーむ、ダンガンロンパの本編がもっていたサスペンス色がどんどん薄れていく……
なんというか、相手のNG行動を把握したうえで有利に立ち回ることがすなわち推理要素になってしまっているようでちょっと寂しい。
一方、本職は探偵な霧切さんはしっかりと調査をしていた模様。
亡くなった雪染の遺体を一通り調べなおしたあと、冷やかす黄桜に対して「色々とわかった」と告げる霧切さん。
このあとグレート・ゴズ氏の遺体も調べに行くようだが、「犯人の手口」と口にしていたことから、雪染の遺体を見た段階で今回の事件のカラクリを察知したのかもしれない。
たとえば、遺体として転がっているのが雪染本人じゃない、とか。
そう思わせたのが、宗像と天願の会話シーンにおいてである。
日本刀を操る宗像相手に素手で互角以上の戦いを見せた天願は、前回宗像を道ずれに決死のダイブを図っていた。
しかし、致命傷を負ったのは天願だけで、宗像は奇跡的にほぼ無傷。もはやあとわずかの命という天願は、絶望に染まった人間を殲滅すれば希望が訪れると考えている宗像をきつく諫める。
そんな天願の言葉を受けても、宗像の決意は変わらない。天願のNG行動が「質問に嘘で答える」だとわかったあとも、変わらなかった。
このNG行動から、第一の事件が起こった後で天願会長が話した言葉はすべて本当だったとみなせる。
今回、彼が宗像に向けて話していた言葉の一部が無音に編集されていたため、そこで非常に重要な何かを言ったはずなのだ。
たとえば、真犯人の目星とか。
それを聞いた宗像は激しく動揺し、天願会長に止めを刺してしまった。
彼がここまで動揺する人物というと、右腕的存在である逆蔵か、雪染くらいである。(大穴として、宗像自身が犯人なのに気づいていない、という線もあるけど)
これはまあ、今後の展開に注目といったところか。
さて、苗木くんたちが一切かかわりのないところで争っていた忌村・安藤・十六夜の争いには一応の決着がついた。
忌村のNG行動が「影を踏まれる」だと分かったけれど、それによって話が大きく動くことはなかった。
忌村に与えられた大きな役は、三人目の襲撃被害者という役どころである。
なんか、よくわからないうちに死んでしまったなーという印象で、やはり少し寂しい。性格的に難のある安藤らが生き残っているという事実も自分をより苛立たせる。
彼女の死が今後どう影響していくのかは知らないが、やはり彼女の死体も壁に埋め込まれるように、つまり地面に置かれない状態にされていた。
これまで襲撃されて死んだ人たち全員が何らかの方法で空中に吊し上げられているため、これはもう何らかの意味があると思っていいのだろうか。
とにもかくにも、さっさと次の話が見たいところである。