***注意はじめ***
以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。
また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。
当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。
***注意おわり***
第19話「逆転サーカス 2nd Trial」
魔術師マックスの裁判が始まった。検察側の証人として出廷したのはマックスの同僚、ピエロのトミー。彼は事件当夜、大きな物音に気付いて窓の外を見たときのことを証言する。彼が言うには、団長を殴り殺したと思しきマント姿の犯人が、空を飛んで現場から消えたらしいのだが……などの展開。
前回の終盤に、腹話術士のベンの証言をサーカス場でやってしまったせいで、裁判の尺が大幅に減った。その結果、今回の前半では裁判シーンが非常にあっさりしたものになっていた。
これは恐らく、この事件を4話ではなく3話内で終わらせるつもりなのだろうと思ったら、次回予告でそれが判明してちょっと残念だった。原作でも好きなエピソードのひとつなので、展開を省かずにやって欲しかったものだ。ただ、こうしてアニメ化されたものを見てみると無駄をそぎ落とすとアニメ3話分でちょうどよいような気もするから不思議である。
それとここにきてようやく冥の口から御剣検事について言及があった。
「検事、御剣怜侍は死を選ぶ」という謎のメッセージを残して皆の前から姿を消してしまった御剣。彼がいなくなったのは成歩堂のせいだと冥は責めたてる。
普段は高飛車な態度ではあっても、何だかんだ言って冥は御剣のことを一目置いている。まあ、物心つくかどうかというときから狩魔の家で法律家としての修行を積んできた者同士、繋がるところもあるのだろう。キャラクターとしても非常に魅力的な彼女が、「逆転裁判2」以来、外伝作品でしか出番がないのは残念である。
冥自身も口にしている通り、御剣は死んではいない。心境の変化によって、一時的に海外に身をおいていただけである。原作でこのことが発覚するのは「逆転サーカス」の事件が終わったあとなのだが、アニメ版では海外で過ごしていると思しき御剣ががっつりと映像に映っているため、御剣の身を本気で案じていた視聴者はほとんどいなかったように思われる。
原作をやっていたときも、どうして御剣があんな不穏当なメモを残したのかも未だによくわかっていないし。(自分の理解力が足りないせいかもしれないが)
とりあえず今回の事件のことに話を戻すとして。
原作ゲームをやっていた当時はあまり意識したことはなかったが、アニメ化されたことによって目に付くことが多くなった違和感と言うか疑問がある。
それは、警察が事件現場を捜査したあとにもかかわらず、平然と成歩堂が現場から新証拠を見つけてしまうことである。
特に今回のように、ゴミ箱に残っていたメモ用紙なんて警察が真っ先に見つけていそうなものだが、それもご丁寧にゴミ箱の中に入ったまま放置である。
「逆転姉妹」のエピソードにおける携帯電話の例もあるし、これはもう警察がわざとそうしていると思うべきなのだろうか。(もしくは初動捜査担当の糸鋸刑事が想像以上に注意力に欠けているのか)
まあ、そこも含めて逆転裁判の魅力ではあるのだけれど。