***注意はじめ***
以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。
また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。
当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。
***注意おわり***
・第1章
それなりに長かったプロローグを終えると、再びそれなりに長い日常編が繰り広げられる。
ファミ通などで事前告知されていた横スクロールアクション風のミニゲーム「絶望のデスロード」のあまりの難易度にPSvita本体をベッドに叩き付けそうになりつつも、サクサク先を読み進めることに。
(っていうかストーリー上、強制的にプレイさせられたわけだけど、あんなもん本当にクリア可能なのだろうか? 最弱主人公で名高い「スペランカー」も真っ青な死にゲーなんですけど……)
今回のコロシアイ参加メンバーはなんと言うか、黒い面子が多すぎるせいで非常に険悪な雰囲気のまま話が進んでいった。
主人公である赤松が最原と共に状況を改善しようとしているのに、とにかく上手くいかない。
そのうえ、過去シリーズ共通の殺人案内マスコット・モノクマの行動もこれまでとは異なっていた。
いつもなら参加者たちをコロシアイに導くための動機をでっちあげるタイミングで、
・最初の殺人では学級裁判なしで卒業可能!
・2日以内に殺人が起きなかったらコロシアイに参加させられた生徒たちは皆殺し決定!
などというとんでもない提案をしてきたのである。
過去の2作品では動機が提示された直後に、閉鎖空間から脱出したいがために自発的に殺人を画策する生徒が出てきてしまっていた。
それとは打って変わって、今作の第一事件はまさしく「やらされた」感の強い事件となっていた。
っていうか、そもそも第一事件の展開そのものがビックリしすぎて最初信じられませんでしたよ!?
ストーリー後半まで生き延びて議論を牽引すると思われた天海が被害者となったうえ……
しかも、主人公である赤松が犯人って、いったいどういうことなんだコレ!?
まさか、まさかダンガンロンパで叙述トリックによる犯行が起こるとは想定していなかった。
まあ、事件現場と天海の死亡状況から、犯行に使われたトリックは即座に見抜けてはいたのだが。
ソレを実行できた人間が主人公(と思われていた)赤松をのぞくと最原しかいなくなってしまうため、てっきり彼が犯人なのかと思っていたら、まさかの主人公交代劇である。
おいおいおいおい、数年前にヒロイン詐欺で大炎上した某有名RPGのシリーズ20周年記念作と同じような反発が起こるんじゃないんスかコレ!?
基本的におもしろければ何でも許せてしまう筆者ではあるが、これは果たしてどうなんだろう。旧作のファンに受け入れてもらえるのだろうか心配である。
っていうか、最原のビジュアルが下マツゲ有りなうえに、声優が林原めぐみ氏なことも加味して、最原は女性なのではないかと予想していただけになおさらビックリである。
マザーシップタイトル初の女性主人公と思われた赤松は、モノクマによる初回特典を断ってしまったために、第一事件恒例のグロいオシオキによって木っ端微塵に処刑されてしまった。
(縊るだけでも苦しいのに、アイアンメイデン風のピアノ台に挟み込んでグシャリって、あんまりである)
頼りない探偵役である最原をグイグイ引っ張っていく、行動力溢れる女子だった赤松。正直あまりの前向きさに鬱陶しいと感じなくもなかったが、なにもあんな結末を迎えることなんてなかったのに。
あと、なぜか彼女の処刑と同時にモノクマーズの一員・モノキッドまでも粉砕されてしまったが……これは、モノクマーズの残りメンバーの数=4回の処刑があるという暗示と取ってよいのか。
そうなると、順当に一人殺されて一人処刑されたとなると、第5章終了時には6人になっているということになる。
ただ、今作では過去作で明言されていなかった「シロが勝ち進んだ場合の裁判実行に必要な最低人数」が校則に記されている。すると、まさか主人公を含めた残り2人になるまで事件が続いてしまうというのか?
うーん、歴代主人公の中でも飛びぬけて卑屈というか、自信なさげな少年・最原が主役を引き継いでこの先の物語をつむいでいくことを考えると、とにかく不安で一杯である。
果たして最原は、赤松が託した希望を実現し、仲間たちと共に学園を脱出できるのか。
そして、天海が言い残した「超高校級狩り」とはいったい何のことなのか。
続きが気になるところである。