悪意ある善人による回顧録

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歌舞伎町探偵セブン (first season) その7

***注意はじめ***
以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

●事件5「整形アイドル恐喝事件」

 

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事件5を受け持つ先輩探偵は、金庫破りの達人「キョウコ」。

(CV:加藤 英美里

 

普段は所長の秘書などの事務周りの仕事をしてくれている女性だが、場合によっては探偵の仕事を担当することもある。

 

彼女の過去は謎に包まれている。どうして盗みの技術をもっているのか、昔は何をやっていたのか、キョウコは一切話そうとしない。

 

所長やラビットといったほかのメンバー達の会話から察するに、過去に大切な人を亡くしたか失ったことがあるようなのだが、詳細は明かされていない。

 

やはり、第二期へ向けての伏線であると考えることができる。

 

今回、そんな彼女が探偵の仕事を受けることになったのは、とあるアイドルからの依頼がきっかけだった。

 

そのアイドルはまだ駆け出しだったのだが、過去に整形手術を受けたことをネタに、手術を担当した闇医者から脅迫されているという。

 

卑劣な闇医者からアイドルを守るためには、脅しのネタであるカルテを盗み出すしかない。

 

非合法な手段だとわかっていながらも、キョウコと参加者こと新人探偵は闇医者の居場所を突き止めようとするのだが・・・・・・というのが大筋である。

 

個人的な所感となってしまうが、この事件5は最も推理・ミステリー色の強い物語となっていたように思える。

 

最初は居場所のわからない闇医者の所在地を突き止めるために方々を歩き回っていたと思ったら、物語の後半では思いもよらない展開が待ち受けていた。

 

参加者は聞き取り調査の内容、得られた証拠、テキストから読み取れる登場人物たちの発言などなど、それらすべての手がかりを元に事件の真相を導き出す必要があるのである。

 

ある意味、マンガやドラマの世界における「探偵」の役割を追体験できる事件だったといえる。

 

もっとも、この物語にはそもそもの登場人物が少ないため、本格的なミステリーと比べれば検討しなければならない要素はさほど多くない。

 

困ったときにはLINEを通じて所長にヒントを求めることも出来るため、そう肩肘張らずにイベントに参加してもらって大丈夫である。

 

この事件を通して、2013年に参加した「本屋迷宮からの脱出」、2014年に参加した「漫画迷宮からの脱出」のことを思い出してしまい、とても満足することが出来た。

 

筆者としては事件1と並んでオススメしたい事件である。