悪意ある善人による回顧録

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歌舞伎町探偵セブン (first season) その8

***注意はじめ***
以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

●事件6「恋するレバー教団連続失踪事件」

 

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事件6を受け持つ先輩探偵は、天才ハッカー少年「タイガ」。

(CV:山下 大輝)

 

彼は事件4を担当するリュウの弟で、現役の高校生である。

 

天才の弟はまた天才とでもいうのか、彼は理屈を無視した感性のみの手法によってあらゆる情報を盗み見ることが出来る。

 

しかし本人はいたって無邪気な少年のため、その技術を悪用しようとは考えつかないらしい。周りの大人たちからすればそれだけが救いとも言える。

 

ちなみにこの歌舞伎町探偵セブンには、セブン探偵事務所にこそ所属していないがレギュラーキャラクターとして情報屋の娘・みずきという少女も登場する。

 

物語上、参加者こと新人探偵の年齢は不詳になっているが、タイガやみずきがやたらとフレンドリーに話しかけてくることからも、新人探偵はそこそこの若者をイメージして作られているのかもしれない。

 

さて肝心の事件についてだが、今回の依頼主はとある会社員の男。

 

彼は交際中の女性が新興宗教「恋するレバー教団」に嵌ってしまったあと行方不明になったとして、セブン探偵事務所に助けを求めてきた。

 

彼女の行方を知りたくとも、連絡がつかず有力な手がかりがまったくない。そこで探偵社の一同は女性の家を訪ね、彼女のPCを発見する。

 

軽いノリで同行していたタイガはPCの解析をしておくから、依頼人と一緒に教団のことを調べてきて欲しいと参加者こと新人探偵に頼むのだが・・・・・・というのが大筋である。

 

この事件では、PCの解析をするタイガと参加者とが二手に分かれて捜査をするという建前で物語が進行する。

 

参加者はタイガからもらった「ハッキングマニュアル」をもとに情報を抜き出せそうなものがないかを探しては、タイガに解析を依頼するという行程を繰り返すことになる。

 

ただ、その情報を手に入れるために実際に「恋するレバー教団」へ潜入捜査をする必要があるのだが・・・・・・これが何ともいえない未知の体験になっている。

 

この事件6も事件4と同様、18歳未満であってもイベントに参加できるのだが、この事件にはある種独特の緊張感・恐怖感があることを明記しておきたい。

 

現実のカルト教団もこのようにして信者を増やしたり洗脳したりするのかー・・・・・・などと気楽に考えられるならば問題ない。

 

ただし、事件の真相が見えてくるにつれて、宗教と犯罪が結びついたときの恐ろしさがじわじわと胸を締め付けてくる可能性はある。

 

聞き取りの回数も少ないし、怪しげな店に入ることもなかったにもかかわらず、公開されている事件の中で最も深い「闇」を感じた事件であったと断言できる。

 

 

とはいえ、潜入に関するイベント設定や、webをフル活用した情報収集は工夫が張り巡らされていて、とても良い頭の体操になった。

 

パズル的要素が強いのも、事件6の特徴だったと言えるだろう。

 

ふざけた感のある副題からは想像もつかないシリアス展開が待っているので、どうか食わず嫌いをしないで参加してみて欲しい。