悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

グッドパートナー 無敵の弁護士 第7話

 

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

第7話は、熱海の幼馴染の父親が病死した。熱海は葬式に参列するために地元である伊豆に戻ったところ、幼馴染は参列客の一人に殴りかかってしまう。幼馴染が言うには、父親が死んだのはその人物のせいだという。しかし、殴られた男はこの件をもとに熱海の幼馴染に対して100万円もの示談金を要求して……などの展開。

 

 

今回の話は前後編となっており、まだ話は完結していない。そのため途中経過までの感想となる。

 

今回、第一話で神宮時法律事務所と対立した岬&マッキンリー法律事務所なる外資系の弁護士集団が再び咲坂と熱海の前に立ちふさがる。

 

病死した熱海の幼馴染の父親は温泉旅館を経営していたのだが、同年の1月に温泉の汲み上げ設備で爆発事故を起こしていた。熱海の幼馴染が殴った人物というのが、この設備を管理していた会社の社長だったのだが、この人物、地域で強大な権力をもつ国会議員の後援会長なのである。その筋の権力をフル活用したその人物は、この事故の責任を一切取らず、温泉旅館の再建にかかった莫大な費用はすべて熱海の幼馴染たちが支払うハメになってしまった。

 

この一件以来、温泉旅館の経営は傾き、それに加えて事故を起こした旅館という風評被害があるせいで客足はますます遠のいてしまった。それらの心労がたたって熱海の幼馴染の父親は急死してしまったのである。

 

なんというか、権力を握っている人間がその力を悪用して自分のミスやら失態やらをもみ消そうとすることほど醜いことはない。現在、某東京都知事の舛添某も必死になって公費の不適切利用というスキャンダルをもみ消そうとしているようだが、どうしてこう人間というものは権力に固執するのだろうか。

 

自分の地位やらプライドやらを守るために、子どもが見ても不正義だとわかることを平気でやってのけられる人間の神経が理解できない。いっそ哀れでもある。

 

それにしても、普段から空気の読めない失礼発言を連発して咲坂を困らせる超大型新人の熱海が今回、初めてまともな人間に見えた回であった。妙に斜に構えた合理主義の塊のような男のはずだったのに、やはり旧知の人間の死によって思うところがあったのかもしれない。筆者たる自分には旧知と呼べるほどの知人が指で数えるほどもいないため、あまり共感できないのが悲しいところではあるけれど。

 

熱海の幼馴染は結局、設備会社の社長を殴った件で100万円の示談金を払わされた。しかしそれを機に熱海は咲坂に助力を仰ぎ、かつての温泉設備爆発の件の責任を設備会社に取らせるべく訴訟を起こすことに決めた。

 

次回の話はその裁判の結果から始まるようだが、裁判を担当した夏目から「負けた」という不吉な言葉で話が終わってしまい、気になって仕方がない。いったいどのような汚い手段を使われてしまったのか。

 

来週の展開にも目が離せなさそうである。