悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

99.9―刑事専門弁護士― 第8話

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

第8話は、殺人事件の容疑者として逮捕されてしまった深山。警察が言うには深山が犯人であると言う決定的な証拠があるのだという。斑目法律事務所の面々はこの事態に戸惑いながらも、深山を救うべく奔走する。しかし、当の深山本人はこの状況を楽しんでおり、留置場の中から佐田や立花らにたいして調査方針の指示を出すのだった……などの展開。

 

 

今回、深山が逮捕されるにあたって彼の過去が少しだけ明らかになった。

 

深山の父親は昔、女学生を殺した容疑で有罪判決を受けている。深山の父親は一貫して容疑を否認していたが、その声が聞き入られることのないまま、深山の父親は病に伏せて亡くなった。

 

深山が弁護士になったのはそのことがきっかけだったのかはよくわかっていない。というのも、深山の性格が常人と比べてかなりぶっ飛んでいるため、彼の真意がまったく読めないというところが大きい。

 

自分に殺人容疑がかかっているにもかかわらず、取調べ担当の検察官たちをおちょくるような発言を繰り返して自分のペースに引きずりこみ、相手から情報を得ようとするなど、まともな神経ではありえない。とことんタフなのか、単に図太いだけなのかしらないが、なんにせよ規格外な人物である。

 

まあ、弁護士なんて仕事をやっていると逆恨みされることもしょっちゅうだろうから、これくらいメンタルの強い人間でなければ成り立たない仕事なのかもしれないが。

 

事件の真相は深山をはめた人物の仲間が白状してくれたことで明らかになったけれど、警察もよくあのようなあいまいな状況証拠だけで深山の逮捕に踏み切ったものだと感心する。やはり、父親が殺人犯として逮捕されている件を大きく見たのだろうか。だとしたらとんだ見込み違いだといえるが。

 

今後は、深山の父親の冤罪を晴らすようなエピソードをもってクライマックスに向かっていくのだろうか。はやく続きが見たいものである。