悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 第08話

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

1年に1度だけ、ノーマたちに与えられる休息「フェスタ」。夏の浜辺でお祭り騒ぎをするノーマをよそに、アンジュは暗く沈んでいた。アンジュの悩み、それは妹・シルヴィアからの緊急入電だった。皇家の人間にノーマが混ざっていたことを糾弾され、皇家の関係者たちは処刑されようとしているという。シルヴィアを助けるため、アンジュはアルゼナルからの脱出を試みるのだが……などの展開。

 

 

いわゆる、水着回と呼ばれる話だった今回。

 

とはいえ、元が露出過多な戦闘服を着ている女性キャラクターばかりのアニメのため、水着を着ていようとなんだろうと肌色成分に大した違いはないためそこまでの物珍しさはなかったわけだが。

 

それにしても、前回ぽろっと説明されたノーマの休息に関する話と合わせて考えてもイライラする設定である。風邪で休めば1日当たり100万もの罰金が生じ、公に認められた休みは年にたったの1回とは、ブラック企業も真っ青なブラック国家である。差別もここまでいくのかと、額の青筋が収まることを知らない。

 

「フェスタ」の内容も、映画館やら賭博やら運動会やらと多種多様で見ていておもしろかったけれど、サリア隊の問題児の一人であるヒルダがまったく姿を現さないのが気になるところ。

 

そう思っていたら、なんとヒルダもアルゼナルからの脱出を計画していたというのだから驚きである。

 

ヒルダの連れの一人であるロザリーは、彼女は昔から何を考えているのかわからないところがあるといった旨の発言をしていたけれど、なるほどそういうことだったわけだ。

 

ヒルダはただこのときのためだけにゾーラに付き従い、ロザリーやクリスと友達付き合いをしていたのである。すべては、脱出時の手札を増やすためだったのだ。

 

彼女が見せた愛情も友情もすべてが嘘だったということなら、それはそれは凄まじい執念である。なんとしても元の世界に戻りたいという気持ちはわからなくはないが、元にもどってもノーマを危険視して悪辣な差別を繰り返す異常な世界しか待っていないとわかっているはずなのに。

 

ふむ、次回はどうもヒルダがメインの回になるようだから、その当たりのことも回収してくれるのだろうか。

 

それにしても、モモカの気遣いは毎度のことながらグッジョブである。彼女が緊急ハッチを閉じないで居たからこそ、ヒルダも脱出できたわけで。いまのところ本作唯一の良心と言ってもよいだろう。

 

果たして次回はどうなることやら。