悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 第13話

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

謎の男・エンブリヲに唆された新生ミスルギ皇帝ジュリオは、アルゼナルごとアンジュを始末する強攻策に及ぼうとした。大量の軍艦や未確認飛行物体がアルゼナルを囲み、罪のないノーマたちが次々と虐殺されていく。人間世界に見切りをつけたジルはこれを期に反旗を翻すことを決意する。そのための鍵となるのはアンジュとパラメイルヴィルキス」の2つ。しかし当のアンジュはジルたちの行動に反発心を抱いていた……などの展開。

 

 

……指示されたから人をも殺すというのは、世界大戦でも実際に報告されている「責任逃れ」の心理構造なのだが、それを改めて見せ付けられているようで嫌気がさす回であった。

 

(当人たちは知らないとはいえ)同じ『作られた』人間同士でこんな無意味な殺し合いをすることに疑問すら抱かないとは、あまりにも馬鹿げている。ノーマに女性しかいないことから、必然的に男の兵士が女子どもを虐殺するシーン展開になってしまっていて胸糞悪いのなんのって。

 

いずれこんな目に合わされるとわかっていたから、ジルたちは「マナの満ちた世界」に対して革命を起こす機会を窺っていたのだろうが、それはアンジュには関係のない話とも言える。

 

アンジュ自身はつい最近まで自分が普通の人間だと信じていたわけだし、自分の身に降りかかった不幸をどうにかするだけで精一杯だったのかもしれない。そのうえ世界を救うために立ち上がってくれ、といわれても「???」な状態になっても無理はないのかもしれない。

 

ただそうだとしても、今現在自分の身に降りかかっている火の粉を払うためならジルたちに協力したほうが生き残る確率が高いという計算くらいはできそうなものなのに、それすらも拒否するというのはどういう心理状態なのだろう。とことんあまのじゃくな性格ということなのか。

 

今回の話でようやく、アンジュがアルゼナルに送られる原因を作った元凶であるジュリオがお亡くなりになった。最後まで唖然とするほどに自分勝手なヤツだったなあ。

ただ、そのジュリオを操っていた近衛隊長のリィザがエンブリヲを忌々しそうに見ていたのは意外だった。ドラゴンの翼を生やしていたリィザは間違いなく異世界側の陣営に与しているはずなのに、エンブリヲとも対立しているということなのか。となると、エンブリヲの立ち居地が良くわからない。どうなっているのだろう。

 

乱戦の最中、クリスとエルシャがエンブリヲと接触。おそらく連れ去られたのだろう。

 

ヴィルキスのようなパラメイル機に搭乗したエンブリヲによって、アンジュを救出しようとしていたタスクが攻撃される。そのタスクを庇おうとしてアンジュは攻撃に巻き込まれて消えてしまうのだが……まあ死んでいるはずはないか。次回予告でも謎の島に流れ着いているのが見えたし。

 

さて、これでアルゼナルでの話は終わったとして、次回からは新展開が始まるということでいいのだろうか。