悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 第18話

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

サリアたちの待ち伏せから難を逃れたアンジュたち。アルゼナルの生き残りたちは巨大潜水艇「アウローラ」へと避難していたことを知る。いまだ人間たちへの革命「リベリタス」を諦めていないジルに対して、アンジュはドラゴンたちと手を組むべきだと提案するのだが……などの展開。

 

 

サリアやモモカたちが生きていたことから、当然ジルも生きているだろうことは予想できたが、彼女はまだ「リベリタス」の決行へ執念を燃やしていた。

 

アンジュがドラゴンたちと手を組んだほうが目的を達成できるとジルに持ちかけても、彼女は聞く耳を持たない。

 

それはまあ、確かについこのあいだまで血みどろの戦いを繰り広げていたもの同士が協力し合えるかというと難しいのかもしれない。だがジルの言動からは、そういった感情とは別の何かに対する私怨のようなものを感じる。

 

その予想は当たっていた。彼女はかつて、アレクトラという名の王女だったにもかかわらず、ノーマだからという理由ですべてを失った。その原因の一端にはエンブリヲの存在もあるのかもしれない。

 

自分をどん底にまで追いやった世界へ復讐したい。ジルの原動力となっているのは正しく私怨そのものだったのである。

 

ここに来て、ようやくアンジュがジルに反発してきたことに得心がいった気がする。アンジュはアルゼナルに送り込まれた当初からジルに対して良い感情は持っていなかったにせよ、おそらく本能的にジルから負の感情を読み取っていたのだろう。自分を利用したがる点では、マナの満ちた世界の人間たちもジルも代わりがない。アンジュは本能的にジルのそんな思惑を感じ取っていたのであろう。

 

モモカを人質にとられ、ジルによるエンブリヲ強襲作戦に利用されそうになるアンジュだったが、タスクの機転によって逃走に成功する。

 

エンブリヲから付けねらわれ、ジルの率いる元アルゼナル陣営からも敵対してしまったアンジュ。

 

彼女の行く末はいかようなものなのか。