***注意はじめ***
以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。
また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。
当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。
***注意おわり***
一瞬の隙をつかれエンブリヲに攫われてしまったアンジュ。目を覚ますと、そこはエンブリヲの本体が隠れていた「次元の狭間」であった。一方タスクたちは、神龍アウラが二つの地球の融合を阻止している間に、ヴィルキスの力によって「次元の狭間」へとアンジュを助けに行こうとしていたのだが……などの展開。
エンブリヲとの戦いに敗れ腹部を貫かれたジルは、サリアたちに看取られてこの世を去った。
本作のレギュラーキャラの中で最も死にそうにないと思っていた人物だけに驚きはあるけれど、話の展開的には死ぬしかなかったような気もする。
ジルがタスクの父親に片思いしていたというのはオマケすぎる情報だったが、その感情をエンブリヲによって利用されて彼女がすべてを失い、復讐の鬼と化したのだとしたら、最後の最後に重大な情報を公開したということなのか。
結局、ジルはアレクトラだったころの思いを引きずったまま死んでしまったわけだが、本当にこれでよかったのか。ただ、彼女が復讐に走らなければアンジュたちがエンブリヲと戦うまでにも至っていなかったわけで、彼女の存在は何だかんだ言っても大きかったとも言えるかも。
エンブリヲは元々、素粒子科学の研究者だったことが明かされた。彼は1000年ほど前、実験の失敗によって研究施設ごと次元の狭間へと飛ばされてしまい、時間の流れが止まった場所から平行世界の地球を観察し続けていたのだという。
その間に彼は自らの技術を総動員して人間(ホムンクルス)を作り、「マナの満ちた世界」を創造した。
エンブリヲが神を自称するようになった経緯はわかったが、彼の自分勝手すぎる人格がこういった経緯が原因でそうなったのか元からそうなのかはよくわからない。
まあ、自分が作った人類の子孫に当たるアンジュにあそこまで執着しているとなると、なにやらなんとも言えぬ不快感というか気持ち悪さがあるのは確かだが。
アンジュとタスクの協力により、エンブリヲは縦から真っ二つに切断されて死ぬという非常にアレな最期を迎えることになったが、まあそれはそれとして。
新世界の神にして人類の敵・エンブリヲを倒したアンジュたちは、ドラゴンたちが暮らす真実の地球へと残されてしまった。まあ、「マナが満ちた世界」に戻っても居場所なんかないだろうから、当然の選択とも言えるが。
彼女たちはこれから、ドラゴンたちと共に平和に暮らしていくのだろう。
最終話はとにかく駆け足で終わってしまった印象が強い。
話を終わらせる=エンブリヲを倒すために、アンジュしか使えなかったはずのヴィルキスをタスクが利用することによって「次元の狭間」へとワープするという超展開までやってのけてしまった。
なんというか、ノリと勢いとエログロの成分によって物語の整合性をほんのりと誤魔化している気がするのだけれど……まあ、おもしろければ何でもいいがね。
なんにせよ、長い間放置していた作品を消化できたのは嬉しい限りである。しかし、まさかこの作品に3ヶ月も時間をかけることになるとは不甲斐ないばかりである。
この調子で別の作品も感想を書けたらいいとは思うが、やはり面倒くささがあってダメそうである。
もっとこう、1話につき100文字くらいで感想を抑えられれば気楽に書けるかもしれないが……今後の課題になりそうだ。