***注意はじめ***
以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。
また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。
当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。
***注意おわり***
- 余談
いつの間にか年が明け、ほぼ一か月ぶりの更新となってしまいました。
明日からはついに四谷の画廊「アートコンプレックス・センター」にて『殻ノ少女画展』が一週間限定でオープンします。
殻ノ少女画展
この画廊は2015年11月にInnocent Grey10周年記念画展『花葬』を開催したこともある縁深い場所です。
シリーズ最終作「天ノ少女」の予告PVで名の上がった絵画「天罰」も再び展示されることは間違いないでしょうし、イノグレファンでなくとも単に美麗な絵を見に行くだけでも一見の価値ありと思われます。原作に興味のある人もない人も、是非とも足を運んでみるとよいでしょう。
- 雑感
さて話は表題に戻りまして、「殻ノ少女」の雑感へと移ります。
まずはあらすじのおさらいから始めてみましょう。
物語の舞台は昭和31年(1956年)の東京。
第二次世界大戦の傷跡がようやく癒え始めてきたころまで遡る。
(ちなみに「カルタグラ」は昭和26年=1951年の物語なので、およそ5年後ということになります。当時の主人公をはじめとした関係者もそこそこ登場しているため、「カルタグラ」をプレイしてから「殻ノ少女」を読み進めたほうがより感慨深いものがあると思われます)
主人公は新宿に事務所を構える私立探偵・時坂玲人(ときさかれいじ)、30歳独身。
殺人事件をはじめとした凶悪犯罪ばかりを扱うため、唯一の身内である妹・紫(ゆかり)からは何かと心配されていた。
彼は糊口をしのぐために元同僚の刑事・魚住夾三からの捜査依頼を請け負うことも多かったが、すべては拭い去れない過去のためである。
彼の抱える傷痕についてはまた後日語るとして……
その当時、吉祥寺界隈ではおぞましい猟奇殺人事件が立て続いていた。
バラバラにされ、まるで何かの見立てかのように奇怪に飾られた女の遺体。
玲人は魚住からの依頼を受け、この事件の捜査に協力することになる。
一方そのころ、紫の通う私立櫻羽女学院でも生徒の失踪事件が相次いでいた。
玲人は学院の教頭からの願いを聞き入れ、非常勤講師として潜入捜査を引き受ける。
なぜ犯人は遺体を衆目にさらすような真似をするのか、二つの事件に関わりはあるのか……
本格的に捜査へと乗り出そうとしたとき、玲人は風変わりな女学生・朽木冬子(くちきとうこ)と出会う。
同級生の身内に探偵がいるなんて興味があった__そんな理由で玲人を付け回していた冬子だったが、彼女はこともなげに探偵・時坂玲人への依頼を口にする。
「探してほしいんだ。--私を。本当の、ね」
この出会いが、巷を騒がせている事件、ひいては玲人の過去をも巻き込む発端になることを、二人はまだ知る由もなかった。
第1歌(本作では章の単位が「歌」になっている)が終えるまでの大まかすぎる内容はこのようなところだろうか。
一度全編を通して読んだことがあるため、この時点で判明していないことまで書いてしまわないかを気を付けつつ、なんとなくぼかすとこうなると思われる。
それにしても、HD版の販売にあたって玲人の担当声優が「髭内悪太」氏に変更になったのだが、思った以上に玲人のイメージが崩れなかったので安心した。
(強いて言うなら、「高橋がならない」氏の旧版のほうが優男感が強く、
「髭内悪太」氏のほうが渋み・ハードボイルド感が増した、くらいの差はあるかもしれないが)
まだまだ書き足りないが、これ以上書くとまとまりがなくなりそうなのでいったんここで打ち切ることにする。
続きはまた後日ーー