***注意はじめ***
以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。
また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。
当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。
***注意おわり***
・第5章
怒涛のネタ晴らしが成された本章。
驚きすぎて唖然としすぎて、一週まわって無感情になってしまったネタバレの数々だった。
なんと、本作がこれまでのシリーズ作品と地続きであることが明らかにされた。
今回のコロシアイに参加させられた16人の高校生たちは、第一作の主人公である苗木誠が復興させた希望ヶ峰学園の生徒だったのである!!!!!
そして、どうして彼らが才囚学園なる施設に閉じ込められたかというと、これまたビックリ。
なんとなんと、地球は降り注いだ隕石群によって滅亡してしまい、そこから一握りの才能ある若者だけを宇宙船に詰め込んで逃がすことによって、人類の主を保存しようとしていたというのである。
彼らが町だと認識していた空間は、実は巨大な宇宙コロニーだったのだという。
……いやー、スケールがでかすぎてついていけないって言うか……
ああ、なるほど、だから前章の犯人は未来に絶望して、あんな事件を起こしてしまったわけか。
なにせ、生き残っている人類が才囚学園に閉じ込められた最原たちしかいないのだから。
これじゃあ、生きていたって未来も希望もありゃしない。
……と思っていた矢先に、再び奇妙な殺人事件が起きてしまった。
もはや「卒業」のために事件を起こすことは無意味と思われたにも係わらず、被害者が判然としない遺体が現れてしまったのである。
シリーズを通して、第5章の事件は変則的なものが多かったけれど、本作の事件は今までで随一だったかもしれない。
最後の最後まで誰が犯人なのか、まったく予想ができなかった。
それもこれも、犯人と被害者が協力関係にあったという、裁判のルールそのものを無に帰すような事件だったからなのだが……
うーむ、結局この事件のあと、最原たちを取り巻く状況にはまだまだ明かされていない謎が残っているとわかってしまったため、先が気になって仕方がない。
かつて全人類に絶望を振りまいて勝手に死んだ、超高校級の絶望。
死んだはずの「アイツ」が、どういうわけか生きているかのようなシーンで本章は幕を閉じてしまった。
もう残り人数は片手で数えられる人数しかいないというのに、果たしてどうなってしまうのか。