悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

臨床犯罪学者 火村英生の推理 第6話

4話と立て続けに鑑賞したため、周回遅れが解消されました。意図していなかったこととはいえ、申し訳ないかぎりです。

 

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

第6話は、火村の生徒である貴島朱美から2年前の殺人事件の調査を依頼されたあと、何者かから火村らに電話がかかってきた。電話の指示によって古ぼけたマンションを訪ねたところ、空室の中に男性の死体があった。しかもその男性は貴島の叔父だという……などの展開だった。

 

なお第6話は前後編で送られる。

 

今回の事件は、貴島が火村に相談をしたことによって動き出した。6年前の火災、2年前に起きた「黄昏岬殺人事件」。そしてこれらの事件の関係者の一人が何者かによって殺害されたのである。すべての事件は一人の犯行によるものなのか否か、今の段階では何もわかっていない。相談者である貴島自身が犯人という可能性もなくはないが、それだとどうして火村に事件の相談をしたのかの説明が難しそうである。

 

第6話で使われたのは、死体移動トリックであった。

昔なにかのマジックの番組で、エレベーターを使った階数誤認の仕掛けを見たことがあり、おそらくその手の方法が使われたのだろうと予測はできたものの、はっきりとした方法までは当てることができなかった。

ちなみにその番組では、エレベーターのボタン部分に数字が刻印されていない機種だったため、ボタンの周りのシールを偽造することで対象者に別の階のボタンを押させるというトリックを使っていた。

今回使われた手口は、ボタン自体に細工をし、電光板から視線を逸らすために目立つポスターを用意するというものだった。正直、綱渡りなトリックのように思えるのだが、他人と目を合わせないために地面を見たままエレベーターに乗り込むことが多い筆者には文句が言えないとも思った。

 

6話を通してやったことは、容疑者のうちの一人が怪しいと思ったけれど、彼が言っていたことが嘘ではないとわかり、容疑者の一人に戻ってしまったというだけのことである。火村たちに電話してきたのが誰で、なぜ被害男性が殺されたのかなど、まったく浮かび上がってこない。まさしく謎の導入部の話といったところである。

 

とにかく、次の話が早く見たいものである。