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悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

スペシャリスト 第10話 (終)

ドラマ 邦画

特に語ることもないため、記録をしたためたいと思います。

 

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

 

第10話は、「殺人トーナメント」事件を仕掛けた真犯人を屋上に追いつめた宅間。しかし宅間に銃を突きつけられた犯人は屋上から転落死してしまう。警察は宅間を取り調べようとしたが、宅間は逃走を図る。その翌日、逃走中の宅間はウェブ上にとあるホームページを立ち上げて警察を挑発する。それは、ホームページ上の地図を頼りに7時間以内に宅間を捕まえられなければ、「ワレワレ」について宅間が知っていることを世間に公表するというものだった……などの展開だった。

 

今回の話で、スペシャルドラマ版から延々と続いてきたすべての因縁に一応の決着はついたことになる……はずである。

 

「はず」と留保したのは、最終話になって唐突に風呂敷を閉じた感が強すぎて、尺が足りない印象を覚えたからである。きっちり説明されているようで、何となく中身がふわふわしているというかなんというか。

 

いきなり物語の核心に触れてしまうと、「ワレワレ」が囲っていた犯罪者たちを秘密裏に擁立して、「ワレワレ」の存在を知る人間を始末していた真の黒幕は、宅間を東京に呼び出した滝道(吹越満)だったのである。

 

滝道はかつて、我妻刑事の伯父にして現在の警察庁長官の側近として「ワレワレ」に参加していたメンバーの一人だった。宅間の妻が小説の形で提唱した「犯罪者の有効活用」という劇薬的な思想に取り付かれて、それを現実のものとしようとしていた。

 

我妻刑事の父・公昭(羽場裕一)が生きていたにもかかわらず10年間も名乗り出なかった理由も明らかとなった。彼は彼で「ワレワレ」の理念に取り付かれていた人間だったが、「ワレワレ」の存在を明かそうとする元の仲間たちを始末していく滝道のやり方には賛同できなかった。それでも滝道に従っていたのは、彼に娘の命を握られていたからだった。

 

とにかくいろいろな情報が一気に押し寄せてくる怒涛の展開で、あともう一話は欲しかったような気がしないでもない。

 

物語の終盤で警察庁長官(松平健)が、不穏なセリフを吐いているのもスッキリしない。解体されたはずの「ワレワレ」の残党がまだいる可能性もあれば、「ワレワレ」の理念が一般人に伝播して新たな「ワレワレ」を作らないとも限らないと彼は言う。

 

研究によって「犯罪のスペシャリスト」を生み出すことで事件捜査に役立てるのではなく、犯罪を実行することに役立てるという本末転倒なことになってしまった「ワレワレ」の存在。この組織の理念がまだ生きているとすれば、同じことは何度でも繰り返されるかもしれない。

 

宅間の元妻が目覚めたかもしれないところで物語は幕を閉じる。どうせだったらはっきりと教えてくれてもいい気がするが、これも続編を作りやすくするための布石なのだろうか。

 

とにもかくにも、全10話、楽しく見させてもらった。