悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

怪盗山猫 第1話

気になっていたドラマを鑑賞したため、こちらも感想を記録していきたいと思います。

 

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

 

●概要

なにが、正義だ。

闇夜をかける一人の男。

世間を賑わす天才怪盗犯。その名は「山猫」。

彼が現れる所、鮮やかに盗み出されるは大量の資金。
暴かれるはそこに蔓延る悪事の証拠。
彼は、世紀の大怪盗か。はたまた正義の味方なのか――。
 

心霊探偵 八雲』シリーズなど、スピード感のある映像的文章で不動の人気を誇る神永学原作『怪盗探偵 山猫』を初映像化!!
「なにが、正義だ…」と正義こそが笑われる世の中に、
 「なにが、正義だ!」との真を問う 痛快・ピカレスク・怪盗エンターテイメント

 

完全予測不能、圧倒的大どんでん返しの数々!
 土曜の夜に、新たな怪盗ヒーロー、現る。 

 

 

 

●感想

 

原作は神永学 氏の小説「怪盗探偵山猫」シリーズ。

主演は亀梨和也 氏。

 

数年前に原作小説の第一巻を読んでいるはずなのに、なぜか全く物語の概要が思い出せなかった作品。

 

ドラマ冒頭における、傭兵部隊のような連中に捕らえられている山猫のシーンはおろか、山猫が「武士道」を愛読していることすら記憶にない。

唯一、ビルからビルへとワイヤーロープと滑車で乗り移るシーンだけは何とか覚えていたが、なぜそのようなことをしたのか覚えていない。自分の記憶力が信じられなくなりそうである。

 

 

怪盗探偵山猫は、悪者をターゲットとして弱みを調査し、財産を盗み取ることを生業とする犯罪者である。世の中では彼を義賊として扱う向きもあるようだが、山猫は雑誌記者・勝村(成宮寛貴)に向かって、自分はただの犯罪者だと嘯く。世の中における善悪を理解しておきながら、絶対に譲れない一線を守るためにあえて罪を犯すのだという。(そのような悪人を指して義賊というと思うのだが……)

 

 

第一話では、振り込め詐欺を行っていた会社から悪事の証拠を盗み取ろうとした際、「魔王」を名乗る凄腕のハッカーに妨害されるという筋だった。

 

ただし、山猫と魔王の対立というのは副次的な要素でしかなく、第一話は山猫という人物の矜持を紹介する、という話だったように思う。

 

普段の山猫は言動すべてがチャラい。いい加減を絵に描いたような人物である。しかし事件後に魔王こと高杉真央(広瀬すず)を追いつめた際の山猫は全くの別人であった。あの手この手で相手を挑発し、「お前は何者だ」と問い質す山猫。お前の行動に信念はあるのか、ただ流されて、現実逃避したくて犯罪に加担したのではないのか。本作における山猫のキーワードは、プライドといっていいかもしれない。

 

 

どうでもいいが、山猫は単独犯だった気がするのだが、違っただろうか。

やはり原作の内容を思い出せない。当時はあんなに喜んで読んでいたはずなのに。なぜなんだ。