***注意はじめ***
以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。
また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。
当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。
***注意おわり***
第6話「絶望的に運命的な出会い」
希望ヶ峰学園の理事会によって人格を抹消され、超高校級の希望「カムクライズル」へと生まれ変わった日向。彼の帰りを待つ七海は、ただ無為に時間を過ごしていた。一方その頃、雪染はついに学園がひた隠しにしてきた「カムクラプロジェクト」のことを突き止める。彼女が計画に驚愕している最中、のちに世界を混沌へと叩き落すことになる江ノ島は、密かにカムクラとの接触を画策しており……などの展開。
オープニングの色彩が紫がかったものに変わっていた。
しかも、日向とカムクラの2ショットの挿絵では、日向が今にも消え入りそうな演出に挿し変わっていた。
いよいよ江ノ島盾子が本格的に動き出すということなのだろう。
前回のタクシー爆破の件といい、今回の評議委員の拷問(眼球繰り出し)の件といい、まるで息をするように人に害を成す女である。
今回、そんな異常すぎる彼女の心情が少しだけ語られたのが印象深かった。
江ノ島盾子は人並みはずれた超分析力を持っており、先の先まで見通すことができる。
彼女と対峙したカムクライズルによってそれを指摘されたとき、江ノ島はとてもつまらなそうな顔をした。
彼女にとって、未来とは予定調和。わかりきっていてつまらない。
だから、先が読めない「絶望」という概念に異常なまでに執着し、それを他人にまで押し付けようとしている。
まったく理解できなかった狂人の行動原理が、ほんの少しだけ理解できたような気がした。どのみち異常で、到底許すことなどできるはずもないが。
それにしても、そんな彼女を妄信している戦刃むくろの気持ち悪さも相当なものがある。いったい彼女たちの過去に何があったらあんな歪んだ関係性になるというのか。どれだけ妹の江ノ島に罵倒されても喜んでいるし。
さて、物語の最後に江ノ島盾子は意外な人物との邂逅を果たし、「これが運命の出会いだ」とまで言い放つ。
その相手というのが、あの御手洗(本物の方)だというのだから本当に驚きである。
これは、御手洗が77期生でありながら絶望に陥っていない(ように見える)のと何か関連性があるということなのか。
次回が非常に気になるところである。