悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

乱歩奇譚 Game of Laplace 第4話

ハードディスクに保存してあるアニメを絶賛崩し中です。

 

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

第4話は「怪人二十面相」。

 

怪人二十面相」は乱歩作品において誰もが知る犯人の名前なのではないだろうか。なお本作の二十面相は、罪を犯しながら適正に裁かれなかった犯罪者を抹殺するダークヒーローのような存在として登場する。

 

この物語の世界では、3年前に二十面相が世間を騒がせたあと、その模倣犯が次から次に出てくるという困った状況になっているらしい。そのため、今回現れた連続殺人犯である二十面相が3年前の二十面相と同一人物かはまだわかっていない。

 

事件の発端は、ドクロマスクの人物がインターネット上に掲載した犯行予告だった。ある犯罪者を何時間以内に殺害すると予告し、殺害後にどこに遺体を遺棄したかもインターネットにて報告する。それを繰り返し、わずか1週間で15人もの犯罪者を抹殺していった。1日に2人ペースとは恐れ入る効率のよさである。

 

殺害の方法はきわめて報復的。その犯罪者が行った犯罪とほぼ同じ手口によって殺害するというものだった。たとえば、被害者をバラバラにした犯人はバラバラに切断され、遺体を焼いて処分した犯人は焼き殺され、連続レイプ魔は性器を切断されてから殺されたという徹底ぶりである。

 

アケチは警察から捜査協力を要請されたため、ある罠を用意するためにある人物へと面会に向かう。

 

その名は「黒蜥蜴」。新宿警視庁の地下牢獄「新宿プリズン」に収監されている女怪盗……らしい。

 

アケチと黒蜥蜴のあいだにどのような因縁があるのかは知らないが、黒蜥蜴はアケチにご執心の模様。ご執心と言うか、執着がすごすぎてドン引きである。アケチが好きすぎて失禁するという、前代未聞の痴女が現れた。衣装のきわどさと言い、こんな人物を登場させて大丈夫なのかと少しだけ心配になったりもしたが、まあ深夜枠のアニメだし全然構わないだろう。

 

それはいいとして。前回の話「影男」において連続少女誘拐殺人犯であるワタヌキが再登場した。前回の話で現行犯逮捕されているにもかかわらず、ワタヌキが嫌疑不十分で不起訴になったという衝撃的なニュースが報じられたのである。

 

これこそがまさに、アケチが黒蜥蜴に用意させたワナだった。黒蜥蜴にどんな人脈があって牢獄からそれを可能にしたのかはしらないが、この物語の世界では国も人も簡単に法律を無視するらしい。よくもまあ見せかけ上とはいえ平和を保っているものだと感心する。

 

わかりやすいくらいのワナだったにもかかわらず、怪人二十面相は素直にひっかかった。それもこれも自分自身を恐怖の対象として知らしめることにより、犯罪の抑止力になろうとしたが故の愚行だったのだが、それにしても安直な犯人だった。まさか、レギュラー陣の一人が犯人になってしまうとは、正直予想外である。

 

アケチが犯人の正体を暴いたところで話が終わってしまい、今後の展開が気になるところ。とはいえ、来週はこの話の続きではなく、また別の話の現代リメイクらしい。

 

犯人の処断がどのようになるのかも含めて、早く続きが見たいものである。