悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 第14話

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

エンブリヲが搭乗した謎のパラメイルによって攻撃を受けたはずのアンジュ・タスク・ヴィヴィアンの3名。目を覚ました彼らの前には、草木に覆われたゴーストタウンが広がっていた……などの展開。

 

 

海の藻屑となったかのように見えたアンジュたちは、突如として異世界に飛ばされてしまったらしい。恐らくは「マナの満ちた世界」に侵攻してくるドラゴンの生きている世界なのだろうが、ちょっと想像と違っていて驚いた。もっとこう、ジュラシックパーク的な世界だと思っていたのだが……

 

アンジュたちが目覚めた場所は、現代社会における東京都中央部のどこかだと思われる。ここでまさかの日本登場である。登場人物たちの名前にも日本語が含まれていることから、物語の背後に日本人が関わっているだろうということは想像していたが、これはいよいよそうなのかもしれない。外見だと西洋人に見えるエンブリヲがそうなのか、それとも随分前に出てきて以来姿を見せていない龍の巫女の少女がそうなのか。

 

ゴーストタウンを放浪するアンジュたちは、やがてAIが管理をする避難シェルターを発見し、そこで稼動していた人工知能に対して説明を求める。

(どうでもいいけど、日本で稼動するAIとの会話が通じていたということは、アンジュたちは日本語で喋っていたということでいいんだろうか)

 

AIによると、世界は538年前に発生した第7次世界大戦によって致命的な環境汚染に覆われて、いま生きている人間は一人もいないのだという。

 

これを聞いてアンジュとタスクは、自分たちが538年後の未来にタイムスリップしたのだと予想していたようだが、実際にはヴィルキスが引き起こした何らかの作用によって異世界に飛ばされてしまったのである。

 

映像資料に残っていた世界大戦の様子の中に、エンブリヲが乗っていた謎のパラメイル機の姿もあった。となると、エンブリヲはそのときから生きているということなのか。もうわけがわからない。

 

異世界に来た衝撃のせいなのか、人間に戻っていたはずのヴィヴィアンは再びドラゴン化してしまうし、なんかちょっと良い雰囲気になっていたアンジュとタスクの邪魔をするように人間っぽいドラゴンが急襲してくるしと、どんどんネタ晴らしが進んでいく。

 

まあ、日本語(や漢字)が読めない3名がラブホテルを城と勘違いして入るなんていう笑い要素はありましたけれども。

 

早いところ続きが見たいものですな。

クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 第13話

***注意はじめ***

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また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

謎の男・エンブリヲに唆された新生ミスルギ皇帝ジュリオは、アルゼナルごとアンジュを始末する強攻策に及ぼうとした。大量の軍艦や未確認飛行物体がアルゼナルを囲み、罪のないノーマたちが次々と虐殺されていく。人間世界に見切りをつけたジルはこれを期に反旗を翻すことを決意する。そのための鍵となるのはアンジュとパラメイルヴィルキス」の2つ。しかし当のアンジュはジルたちの行動に反発心を抱いていた……などの展開。

 

 

……指示されたから人をも殺すというのは、世界大戦でも実際に報告されている「責任逃れ」の心理構造なのだが、それを改めて見せ付けられているようで嫌気がさす回であった。

 

(当人たちは知らないとはいえ)同じ『作られた』人間同士でこんな無意味な殺し合いをすることに疑問すら抱かないとは、あまりにも馬鹿げている。ノーマに女性しかいないことから、必然的に男の兵士が女子どもを虐殺するシーン展開になってしまっていて胸糞悪いのなんのって。

 

いずれこんな目に合わされるとわかっていたから、ジルたちは「マナの満ちた世界」に対して革命を起こす機会を窺っていたのだろうが、それはアンジュには関係のない話とも言える。

 

アンジュ自身はつい最近まで自分が普通の人間だと信じていたわけだし、自分の身に降りかかった不幸をどうにかするだけで精一杯だったのかもしれない。そのうえ世界を救うために立ち上がってくれ、といわれても「???」な状態になっても無理はないのかもしれない。

 

ただそうだとしても、今現在自分の身に降りかかっている火の粉を払うためならジルたちに協力したほうが生き残る確率が高いという計算くらいはできそうなものなのに、それすらも拒否するというのはどういう心理状態なのだろう。とことんあまのじゃくな性格ということなのか。

 

今回の話でようやく、アンジュがアルゼナルに送られる原因を作った元凶であるジュリオがお亡くなりになった。最後まで唖然とするほどに自分勝手なヤツだったなあ。

ただ、そのジュリオを操っていた近衛隊長のリィザがエンブリヲを忌々しそうに見ていたのは意外だった。ドラゴンの翼を生やしていたリィザは間違いなく異世界側の陣営に与しているはずなのに、エンブリヲとも対立しているということなのか。となると、エンブリヲの立ち居地が良くわからない。どうなっているのだろう。

 

乱戦の最中、クリスとエルシャがエンブリヲと接触。おそらく連れ去られたのだろう。

 

ヴィルキスのようなパラメイル機に搭乗したエンブリヲによって、アンジュを救出しようとしていたタスクが攻撃される。そのタスクを庇おうとしてアンジュは攻撃に巻き込まれて消えてしまうのだが……まあ死んでいるはずはないか。次回予告でも謎の島に流れ着いているのが見えたし。

 

さて、これでアルゼナルでの話は終わったとして、次回からは新展開が始まるということでいいのだろうか。

ダンガンロンパ3-The End of 希望ヶ峰学園-希望編 1話(終)

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 


第1話「希望の学園と絶望の高校生」

 

天願会長が遺した最期の希望に衝き動かされ、全人類に向けて「希望のビデオ」を放送しようとする御手洗。苗木たちは御手洗によって操られた機関員たちに阻まれて身動きができず、成す術もない。そんなとき、島の外部から意外な人物たちが助太刀する。それは、かつて絶望に洗脳されていたはずの77期生の生徒たちだった……などの展開。

 

 

……ここまで来るのに随分と時を要した気がする。

 

始めて「ダンガンロンパ」に出会ったのが2010年で、続編はその2年後に発表された。『希望ヶ峰学園』シリーズの最終章であるアニメ「ダンガンロンパ3」が放送されるまでに約6年もの歳月が流れた。

 

その大団円に相応しい結末だったと、まずは素直に評しておきたい。

 

「2」のエンディング時から気になっていたことの伏線も見事に回収しているし、とりあえずはホクホクな気分である。

 

ただまあ、ご都合主義と指摘されても無理はない気もしないではないけれど。

 

たとえば、そもそも日向と御手洗とは面識がないんじゃないか、という疑問とか。

 

他に気になることというと次の点。

「2」の終盤にて希望更生プログラムは「強制シャットダウン」されていることから、「2」の登場人物はプログラムに投入される前の状態、つまりは絶望に洗脳されている状態のままだとされていた。

 

「2」の主人公だった日向にいたっては改造手術されたあとの人格「カムクライズル」に戻ってしまうとも言われていた。

 

それが何故か、日向は本来の人格を取りもどし、そのうえで「超高校級の希望」の才能まで持ち合わせているというスーパー人類な状態になっている。

しかも、ゲーム世界で死んだことによって脳死のような状態になっている同期生を含めた全員を、日向一人の力によって絶望状態から通常状態に回復させたのだという。

 

人を洗脳するビデオというのも凄まじい話だが、それを人間一人の力だけで無力化して正気に戻すというのもまた無茶な話に聞こえてしまうのだけれど。

 

ただまあなんにせよ、77期生の面々が世界中の人間を殺しまくっていた頃の危険な状態から元の人格に戻ったことは何よりである。それによって罪の意識とかに苛まれないのかという疑問はあるものの、彼らの状態を見るに大丈夫そうではある。

 

今回のコロシアイは、いわば未来機関内部による自作自演だったわけだが、77期生の面々は世界の平和を維持するために今回の出来事を自分たちの仕業ということにしてどこかに旅立つことになった。

いかに洗脳されていたとはいえ、自分たちがやったことの責任はあまりにも重過ぎる。おそらくこれから生涯流浪の旅を続けることになるのだろうが、確かに死ぬ以外ではそれしか償う方法はないのかも。

 

苗木くんと日向が通りすぎるシーンは、希望のバトンを苗木くんに託すといった意味合いも含まれていたのかもしれない。

 

それにしても、それにしてもである。

 

やはり、ダンガンロンパスタッフはわかっている。

 

霧切さんは生きていた!!!!!

それも、やはり遺体捜査時に毒の対策を取っていたことによるというクレバーな方法によって!!!!!

 

これで霧切さんが亡くなったまま終わってしまったら本当にどうしようかと思ったが、その点は安心した。なによりである。

 

これで「希望ヶ峰学園」シリーズはひと段落したわけだが、ダンガンロンパはまだまだ続いていく。

ひとまずは来年1月に発売される予定の新作「ニューダンガンロンパV3」を楽しみにしておくことで、筆をおきたいと思う。

ダンガンロンパ3-The End of 希望ヶ峰学園-未来編 12話(終)

ようやっと最終回が見れたと思ったら、気がつけば半月以上も時が過ぎているとは、油断できないものですね。

 

***注意はじめ***

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***注意おわり***

 

第12話「It is always darkest」

 

(英語のことわざ。

 意味は「夜明け前がいつも一番暗い」→「明けない夜はない」)

 

苗木たちの行動を縛っていた腕輪が外れ、ついにコロシアイは終了した。しかしその直後、御手洗の携帯電話に既に死んでいるはずの天願会長からのメールが送られてくる。宗方の推理によって絶望の残党であると断定されていた天願会長。彼から送られてきたメールの内容は、驚くべきものだった……などの展開。

 

宗方の推測はある意味では正しかった。

確かに、このコロシアイを画策した黒幕は天願会長だった。

 

しかし、天願会長は絶望の残党ではなく、素面の状態だった。

それにもかかわらず、なぜ天願会長は自分の愛するべき希望ヶ峰学園の卒業生たちを殺し合わせるようなマネをしたのか。

 

それは、御手洗に対して「希望のビデオ」を全世界へ向けて放送させるように仕向けるためだった。

 

御手洗はかつて江ノ島盾子に脅されて、自身の映像技術が洗脳に使われることを見逃してしまった。

その後も彼は自身の映像技術を磨き続け、ついに「映像を見た人間を苦悩や絶望から解放された、希望に満ち溢れる理想的な人間にする」という映像を完成させたのだという。

 

もし仮に地球上の全人類がその映像を見れば、お互いを憎しみ合うこともなくなり、争いの種は消えるだろう。

 

天願会長は、こんな狂った希望を実現させるためだけに多くの部下たちを死に追いやったわけである。

 

真相を知ると、生前の天願会長の言葉が違った意味に聞こえてくる。

 

宗方と対峙した天願会長は言っていた。

「若者は急進的になれば世界を変えられると思いたがるが、それは甘い」と。

 

これは、「絶望の残党だと思しきものを皆殺しにしてしまえばいい」という宗方の強攻策を諌める発言のように聞こえたが、そうではなかった。

「この世から絶望が根絶できないなら、全人類を洗脳してでも希望に染め上げてしまえば良い」という、宗方の思想のさらに上をいく過激な意図がそこには含まれていたのである。

 

かつては宗方をも凌ぐほどの急進派だったという天願会長。その牙はまったく鈍ってなどいなかったわけか。

 

それにしても、御手洗の持つ映像技術があまりにも凄すぎて言葉を失う。

スマホから流れる映像を見せただけで、相手を意のままに操ることができるとは、もはやアニメーターの域を超えている。この技術を使われてしまえば今回のコロシアイは不発に終わっていた可能性もあるから、彼のNG行動が「才能を使う」に指定されていたことも納得である。

 

事件の背後にあったすべてのネタ晴らしがされたにもかかわらず、未来編は非常に中途半端な終わり方をしてしまった。

 

天願会長の真意にも気付かないまま、全世界に向けて「希望のビデオ」を放送しようとする御手洗と、彼を止めようとする苗木くんたち。

苗木くんたちは御手洗によって洗脳された未来機関の救護班によって足止めされてしまい、思うとおりに動けない。

 

すべての決着は、たった1話だけの希望編に納めるということなのか。それで尺が足りるのか、甚だ心配である。

 

 

それにしても、絶望編1話の冒頭での雪染の語りが、死後の世界での出来事だったとは。どうも複雑に物事を考えすぎていたようである。今後は反省しなければ。

ダンガンロンパ3-The End of 希望ヶ峰学園-絶望編 11話(終)

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

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***注意おわり***

 


第11話「さよなら希望ヶ峰学園」

 

ついに超高校級の絶望へと染められてしまった77期生の生徒たち。彼らと同じように操られた予備学科生の暴動はピークを向かえ、世界は崩壊の兆しを見せていた……などの展開。

 

……うむ、絶望的。以上。

 

それ以上に言うことがあまりないのがこまりどころであるのが絶望編である。

 

もうね、雪染が怖すぎるんですよねー。

 

正直、絶望編に関してだけは原作ゲームをプレイした人に対するネタ晴らし的な要素が強いため、このアニメから入った新規組(居るかは知らんけども)には理解しづらいことが多かったことだろう。

 

端から見れば、目が『ぐるぐる』になった頭のおかしな若者たちが訳のわからぬ気持ちの悪い会話をしているようにしか見えないのだから。

 

原作「2」で語られていた予備学科生全員の自殺というのも、御手洗の技術を悪用して作った「洗脳ビデオ」によるものだったとは。あくまでも絶望編は未来編の舞台裏を知らしめるための装置だったということなのだろう。

 

世界中が暴動の波に覆われる最中、原作「1」の登場人物たちである78期生の面々が旧校舎に立てこもるシーンが差し挟まれたのは、個人的には嬉しかったところ。

 

我らが初代主人公の苗木くんは、この頃から江ノ島盾子にロックオンされていながらも、気まぐれで生かされていただけらしい。江ノ島曰く、苗木くんの「幸運」は狛枝の「幸運」と違って波があるせいで予測できないとのこと。このようなイレギュラーな要素と、あとは苗木くんの頼りなさげな佇まいが彼を生かしたのかもしれない。(江ノ島は、「洗脳ビデオ」の技術提供者である御手洗の口を封じることもしなかったし、どうやら彼女は取るに足らないと決め付けた人間には甘くなるらしい)

 

さて、意外なことに絶望編は今回が最終回らしい。

エンディングロールのあと、次週に放送される「希望編」なる話が予告された。

 

まあ、未来編→絶望編の順序で放送していったら、最終話が絶望編になるけどそれでいいのかとは当初から思っていたから、最初から予定されていたのだろうなあということは予想通りだけれど。

 

ここまで風呂敷を広げた話を、あと2話で完結させられるのか。まさか劇場版とかを画策していやしないだろうな。

 

上映するなら見るだろうけど、できればもうこの話は完結していいんじゃないだろうか……

ダンガンロンパ3-The End of 希望ヶ峰学園-未来編 11話

***注意はじめ***

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また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

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***注意おわり***

 

第11話「All good things」

(英語のことわざ”all good things come to an end”よりの抜粋か。

 意味は「どんなよいことにも終わりがある」)

 

苗木に手渡されたのは、霧切が遺した手帳だった。朝日奈に促され、苗木たちは手帳の中身を確認する。そこに記されていたのは、襲撃者の正体についてだった……などの展開。

 

 

ついに、ついに襲撃者の正体が明かされるときが来た。

 

いったい誰が犯人だったのか、やはりオープニングでの生き残り表示と実際に生きていると思われる人間とのズレから、死んだと思われた誰かが犯人だったのか……

 

……と思っていた時期が私にもありました。

ダンガンロンパスタッフはまたしてもやってくれた。

 

襲撃被害者の死因は全員自殺!!!!

全員、かつて御手洗の技術によって作られた「洗脳ビデオ」によって無理矢理自殺させられていた!!!!

 

……あー、なるほど。そういうこともありえるのか……

被害者たちはみんな完璧に死んでいたわけで、成りすましも身代わりもなかったわけか。これまでの考察が愚考だったことが証明されて恥ずかしいやらなにやら。

 

雪染がシャンデリアに吊るされていたのも、ゴズ氏が配線にぐるぐる巻きになっていたのも、忌村が壁にめり込んでいたのも、全部自分でやっていたことだったとは。なるほど、安藤の遺体だけが床に転がっていたのは、彼女が一番非力だったからか。

 

確かにこの方法なら、施設内部に実行犯がいなくても参加者が全滅するまでゲームは続けられるけど……ミステリーとしてはそれでいいのだろうか。

 

やはり、施設の中にいた何者かが犯人だったという展開の方が燃えると思うのだけれど。

 

とりあえず、この事件を画策したと思われるのがあの天願会長らしいということまではわかったけど、肝心の動機はいっさいわかっていない。そこで次回に続くなんて、いったいどれだけ期待させれば気がすむというのか。

 

 

あと驚いたことというと、逆蔵が生きていた件である。

 

肩を貫かれて腹を刺された挙句、タイムリミットで睡眠薬を注射されるのを避けるために自ら腕を切り落としていたり、何で生きていられるのかわからないほどの重傷を負いながら、CM間際でのまさかの登場。いやもうびっくりしたなんてもんじゃないでしょう。

 

逆蔵が生きていたということは、生存者数の表示が9から6に減ったとき、「-3」の中に逆蔵は含まれていなかったことになる。

 

そうなると、あの週でお亡くなりになったのはやはり偽・月光ヶ原、安藤、霧切さんの3人になってしまうのか……?

 

それだけはやめて欲しい展開である。

 

なんにせよ、これまで好感度がマイナスに等しかった逆蔵が最後の華を咲かせたのはビックリした。これは、公式で腐設定を推奨していると取られても仕方がないのでは……と思ったけど、そこは逆蔵の不器用な優しさによるものだと解釈したほうがキレイではある。

 

たとえ好きな相手に裏切られても、その相手には生きていて欲しい。

 

うーむ、これが男女間の話ならまさしく自分が最高に好きなシチュエーションなのだけれど。

 

物語の終盤で御手洗のスマホに届いた故・天願会長からのメールには何が書いてあったのか。霧切さんは生きているのか。

 

気になりすぎて熱がでそうである。

 

逆転裁判 ~その「真実」、異議あり!~ 第24話(終)

***注意はじめ***

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また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

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***注意おわり***

 


第24話「さらば、逆転 Last Trial」

 

王都楼の裁判における最後の証人。それは、被害者を殺害した殺し屋・虎狼死家左々右エ門だった……などの展開。

 

 

インコのさゆりさんに続く、前代未聞の証人その2である虎狼死家。本人が裁判所に来てしまうと逮捕されてしまうため、彼の顔に酷似した無線機を通しての証言というこれまた前代未聞の証人尋問となった。

 

筆者が知る名前による性別誤認のネタは、この作品が始めてである。その後いくつかの作品でこのネタが使われても、必ず最初に思い出すのが逆転裁判になるという。

 

王都楼を有罪にすれば真宵の、無罪にすれば華宮さんの人生が終わってしまう。

 

この究極の二択を迫られたとき、成歩堂は弁護士として真実を追究する道を選ぼうとした。

 

それはつまり、真宵を切り捨てることになりかねない選択だったわけだが、神は彼を見放さなかった。

 

成歩堂が真実をぶちまける直前に、狙撃されて入院していたはずの狩魔冥検事が裁判所に乱入してきたのである。

 

たしかこの配役は糸鋸刑事だったような気がするが、気のせいだろうか。

 

彼女の登場によって、虎狼死家は王都楼に裏切られていたことに気付き、事件は無事解決した。

 

被告人が有罪になってみんなが嬉しそうにするという、なんとも奇妙な構図ではあったものの、被告の王都楼がクソ外道なためそれはそれでいいかと思える展開だった。

 

いちおう、アニメ化された逆転裁判はキレイに話をたたんでくれたように思う。

 

本当なら、逆転裁判3の範囲までアニメ化すると、「成歩堂龍一」の物語としてはもっとキレイに片がつくのに、と心残りはあるけれど。

 

それでも、15年間もファンをやってきて成歩堂や真宵たちが動いている姿を目にできたことだけは嬉しく思う。