***注意はじめ***
以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。
また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。
当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。
***注意おわり***
ドラゴンからの敵前逃亡を図るアンジュ。彼女の巻き添えを受けて隊員3人が死亡し、肝心のドラゴンを取り逃がすという大失態を重ねた。それでもなお自分の置かれた状況を受け入れられずに反発を繰り返すアンジュに対し、総司令官のジルは言い放つ。「戦って死ね」と……などの展開。
……いや、なんていうか、あまりに酷すぎて言葉が出てこない。
自分のせいで仲間を3人も死なせておきながら、一切の責任も罪悪感もなく、吐き捨てた言葉といえば「ノーマは人間ではない」である。
まあ、これはアンジュが格別に性格の捻じ曲がったクソ女というだけなわけではなく、マナが満ちていた世界とやらで暮らす人間の共通認識なのかもしれないけれど。それにしても酷すぎる差別感情だな。人って犬猫が死んでも悲しむものなのに、それすらないとは……
濃厚すぎるGL描写の筆頭格のような小隊長のゾーラがここで戦死したのは意外といえば意外だったか。もっと先々までアンジュに突っかかってくるのかと思っていたが、その役回りは彼女の愛人であるヒルダなどが担うことになるのだろう。
あと、ミスルギ皇国がなくなったという展開は正直笑った。あー、やっぱり差別感情満点の腐った国民たちをアンジュの兄・ジュリオは御し切れなかったのだなーと。革命で国が滅びるって、そんなにないと思うんですけどねー。
ただ、アンジュの性根が腐りきっている原因が彼女だけにあるのではなさそうということがわかったのは収穫かもしれない。どうも彼女は、隔離されたノーマがその後どうなっていたのかまでは教えられていなかったらしい。だから、ドラゴンの存在も知らなかった。
そうなると、彼女自身がいったいどういう女性なのかはまだ良くわかっていないことになる。
まあ、死にたい死にたい言いながら自分で死ぬのは怖いからやっぱり周りを攻撃しよう、っていう自分勝手なタイプなのは間違いなさそうだけれど。
うーん……どう転んでも好感度が上がりそうにない主人公だなぁ。
恐怖のあまり失禁するヒロインってなかなかいないと思うんだけど……
あと気になるところというと、アンジュが指にはめていたミスルギ皇家に伝わる指輪が何らかの超反応を引き起こし、アンジュに与えられた機体がカッコよく変形したことだろうか。
死にたい死にたい言ってるアンジュにジル総司令官が渡した古い機体にどんな曰くがあるのか、今後の展開に注目すべきか。
話の終盤になって、ようやく長かった髪をばっさりと切り落としたアンジュ。このアニメの主題にもなっている「殺して生きる」という決意を固めたらしい。
……まあ、せいぜい頑張ってくださいよ。こちらも生暖かい目で見させてもらいますんで。