悪意ある善人による回顧録

レビューサイトの皮を被り損ねた雑記ブログ

クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 第01話

***注意はじめ***

以下の文面は言葉遣いに乱れが生じたり、ネタバレにあふれる虞があります。

また、本文は筆者である阿久井善人の独断と偏見に基づいて記されております。

当方が如何な感想を抱いたとしても、議題となっている作品の価値が貶められるはずもなく、読者の皆様のお考えを否定するものではないということを、ここに明記いたします。

***注意おわり***

 

●概要

サンライズ×キングレコードによる本格オリジナルTVアニメーションシリーズ。クリエイティブプロデューサーに福田己津央、監督に芦野芳晴を迎え、濃度の高いドラマを送り出す。

主人公アンジュ(CV水樹奈々)を軸に描かれる、戦う少女たちの群像劇。

 

高度に進化した情報技術「マナ」を手にした人類は、その魔法のごとき力で、戦争、飢餓、汚染など地球上のあらゆる問題を克服。ついに平和で何不自由ない理想郷を手に入れた。

「ミスルギ皇国」の第一皇女・アンジュリーゼ。彼女もまた、何不自由なく、民から祝福を受け、冠を戴くはずだった。しかし、彼女は己が「ノーマ」であるという事実を突きつけられる。

「ノーマ」――それはマナが使えないイレギュラー、反社会的な人ならざる「モノ」。

 

全てを奪われた彼女は、僻地の離島に隔離される。そこで待ち受けていたのは、戦いしか知らないノーマの少女たちとの出会い。変形人型兵器「パラメイル」のライダーとして、次元を超えて侵攻してくる巨大攻性生物「ドラゴン」を狩る日々だった。

 

名前を奪われ、兵士となった「アンジュ」が、戦いの果てに見るものとは。信じられるものは、何か。手にするものは、何か。一人の少女の不屈の物語がいま、始まる。

 

クロスアンジュ 天使と竜の輪舞

 

 

前々から興味はあったものの、どこかの誰かが「登場人物が全員クズ」と言っていたことから録画したまま視聴するのを躊躇していた作品。

 

最近、興味が失せたものやあからさまにつまらなかったものに対してまで感想を抱いたり述べたりすることが苦痛でしかたがなくなっていたことから、レビューの回数を減らしてきた。

 

ただ、それだとコンテンツ的にあまりにも寂しいと言うことで、久々に録画しっぱなしだった積みアニメを取り崩す作業に入ろうと思った次第。

 

事前情報など何一つない状態で視聴したせいか、最初のシーンから意味がわからない展開が続いた。

 

主人公の少女・アンジュが飛行機能を備えた変形ロボに乗って翼竜を迎撃するシーンから始まった本作。アンジュ役の中の人こと水樹奈々氏による美麗な歌声が数分続いたと思ったら何の説明もなくオープニングが始まってしまい、とにかく最初は「訳がわからない」の一点だった。

 

うむ、おそらくこのあとから「どうして彼女がこうなったのか」といった展開になるのだろう、そうなのだろう。

 

オープニングがあけたら、今度はハリーポッターで言うところのクィディッチのような飛空版ラクロスとでも言うべき競技に興じるアンジュが映し出された。

 

なるほど、この頃の彼女はまだアンジュという名の一兵卒ではなく、「アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギ」というお偉いさんのお嬢様だったらしい。(っていうか、物語の舞台となっているミスルギ皇国の第一皇女だった。地名やら人名やら学校名やらに日本語が使われていたり外国語が混ざっていたり、いったいどういう世界観なのかはまだいまひとつわからない)

 

競技が終わってリムジン的な乗り物に乗ってお家に帰る途中、アンジュらは街中でとある騒動を眼にする。

 

警備隊的な連中が路上に座り込んだ赤ん坊の周りを血相をかえて取り囲んでいたのである。

 

どうもこの世界の人類は、「マナ」なる超能力的なものを身につけているのが普通なのだが、稀にその力を一切持たない「ノーマ」なる存在が生まれ出るらしい。

「ノーマ」の存在は現在の社会秩序を根底から乱す存在として忌み嫌われ、健常なる者たちからは熾烈な差別の的となっていた。

 

そんな差別的国家の頂点に君臨する王家の一員たるアンジュ(このときはまだアンジュリーゼだが)もその例外ではなく、彼女は必死に赤ん坊を取りもどそうとする母親に対して優等生面をしてこんなことを口走る。

 

「ノーマは人間ではないのですから。はやく忘れることです。そして次の子を産むのです。今度はノーマではない正しい子どもを」

 

…………あー、確かにこれは、「登場人物全員クズ」と言わしめる異常さをひしひしと感じる言動だぞー。イライラするからもう観るのやめちまおっかなー。

 

とは思ったが、まあいい。ひとまず気になっている作品なのだから一通り見てから文句なり賞賛なりを垂れ流せばよいと思い直して。

 

その後16歳となったアンジュは戴冠式に参加するのだが、アンジュを嫌う兄・ジュリオの策略によってとんでもない秘密が全国民に対して暴露されてしまう。

 

なんと、ノーマを忌み嫌うアンジュ自身が、ノーマだったというのだ。

 

王も女王もそれを知りながら、これまで必死に隠し立てしてきたらしく、アンジュはその事実を知らなかった。

 

捕らえられそうになるアンジュを庇って女王は死に、王は位を剥奪されてしまう。

 

そしてアンジュは訳のわからない絶海の孤島的な島に連れて行かれ、そこで身震いするような身体検査を受けることになる。

 

回想シーンでは長かった髪の毛がアニメ冒頭ではショートカットになっていたのも、このあとにいろいろあったからなのだと推察する。

 

……うーん、設定的には悪くないのだが、これは観れば見るほどイライラする類のアニメなのかもしれない。

 

とりあえず一通り観て、あまりにもダメそうだったら感想を書くのを中断するといった感じで見進みえていこうか。